こんにちは、シーラカンスです。
先日、図書館に行き、本を借りてきました。
市内のとある図書館に、私が好きな作家さんの本が多く蔵書されている・・・と知り、どうしても読みたくなったのです。
今日は、図書館についてです。
■「邱永漢」先生を知っていますか
私が尊敬する投資家の一人に、邱永漢氏という方がいます。
元々は台湾の人で、日本と台湾、そして中国で活躍していた投資家・事業家です。作家としても有名ですが、どちらかと言えば「投資本の人」として名が知られた人物です。
私が彼を尊敬しているのには、いくつか理由があります。
・投資やお金の話が「賤しい」とされていた1960年代から投資・蓄財についての本を書き続けていたこと。
・そのせいで日本の文壇界から白い目で見られても屈しなかったこと。
・バブルに浮かれていた時代でも「倹約しよう」「元手を作ろう」と勧めていた珍しいタイプの投資家であること。
・株式投資だけでなく、事業家・経営者としての顔もあり、「経営者側」の視点も併せ持っていたこと。
・彼のルーツが台湾にある関係から、早くから「海外に目を向けなさい」(中国や台湾での投資を勧める記述が多い)と主張していたこと。
・小難しい文章ではなく、分かりやすい文章で伝えようとしていること。
・「どんな株をいつ売るか」という「相場」ではなく、「どう株と向き合えばいいか」という「態度」を重視していたこと。
・証券会社の言うことではなく、自分で実際に見たこと、体験したことを信じて投資を続け、成果を上げていたこと。
彼は主にバブル崩壊前後に活躍していた投資家であり、その時代の著作が多いです。正直なところ現在からすると文体は古いと感じますが、それでも投資についての記述は全く色あせることなく、今でも通用することばかりです。
今では彼を知る投資家は少ないのかもしれません。
それでも私は、彼を「長期投資家の先生」として尊敬しています。
ところで、私はよく
・「○○を知っていますか」
・「○○を感じていますか」
・・・というような見出しを付けますが、これも彼の影響です。
(下の写真に『いまの時代が読めますか』という本があります。彼の見出しはこういう書き方のものが多いです)
■閉架書庫から取り出してもらいました
図書館の端末から本を検索しましたが、ほとんどは「閉架書庫」にありました。
古い本や貴重な本は普通の本棚ではなく、地下などにしまってあることが多いです。
これを「閉架書庫」と言います。
これは図書館の地下などにある書庫で、司書さんに頼んで本を取り出してもらうことになります。私が行った図書館の場合、本の情報が書かれたレシートをプリントできましたので、それを司書さんに渡しました。
しばらくしてカウンターに行き、無事に借りることが出来ました。
本のタイトル(上の写真)を見ると、何だか私が「お金が大好きな人」みたいですね。ドン引きされてたらどうしましょう。
いや、それでもいいのです。どうしても読みたかったから。
■図書館は投資家の友
私・シーラカンスは、投資家こそ図書館の力を借りることをオススメします。投資をしていくうえで、計り知れないメリットがあるからです。
★本をたくさん読めます
公立図書館であれば、本を無料で借りることができます。住んでいる街によって違いはあるかもしれませんが、私の住む市の場合は「12冊まで・2週間」の範囲内でいくらでも貸し出してもらえます。
もちろん本屋で本を買うのも良いですが、図書館であれば
・「とりあえず面白そうだから借りてみよう」
・「この分野の本を片っ端から借りて読んでみよう」
といったことが恐れずにできます。
「自分で買ってまでは読まない、でも気になる」という本を手に取れるのは大きなメリットだと感じます・・・視野が広がるからです。
気に入った本があれば、自分でも買って手元に置くと良いですね。
★返却期限までに読まなくてはいけません
本を借りた場合、大体2週間後が返却期限の図書館が多いように思います。これはデメリットではなく、むしろメリットかもしれません。
「それまでに読まなくちゃ」という意識が働くからです。
★古い本と出会えることがあります
本屋と違い、図書館にはあらゆる年代の本があります。例えば投資本の棚(日本十進分類法でいうと360番台とか)を見ると、正直「古いなぁ・・・」と思うことがあります。1990年代の本などが平気で置いてあったりするのです。
ただこれは悪いことばかりではなく、「本屋さんに行くだけでは知ることもなかった本」と出会うチャンスでもあります。
現に私は、図書館で初めて邱永漢先生の本と出会いました。
多少古くても、読んでみると「案外いいな」という本は眠っているものです。
★知識を無料で得られます
例えば1冊2000円の投資本を10冊買ったとします。合計で2万円ですね。
図書館で同じ本を借りられれば、本代は0円です。
気に入った文章をノートに書き留めようという場合でも、ノートとペンで200円くらいのものでしょう。
同じ本であれば、書店で買おうが図書館で借りようが、同じ知識を得られます。
また「無料で借りられる」ということは、
「空振りを恐れずに読める」
ということでもあります。興味のある分野の本・面白そうだと思った本を借りて片っ端から読んでみて「自分には合わない・・・」と感じれば、返却すればいいだけだからです。何も損はしません。
ところで、たまに「買った本でなくては知識は身につかない」という人もいますが、私はそうは思いません。
「だったら図書館の本で育ってきた私はどうなるんだ、空っぽとでもいうのか?」
と反感を覚えるからです。
事実、私の知識の大半は図書館の本から得ています。
小学生の頃から図書館に入り浸り、上限いっぱいまで借りてはひたすら読書をしていたからです。そのため、「買った本じゃないと・・・」という論調を聞くと少し残念に感じます。
★「本のプロ」の力を借りられます
図書館の職員さんに「司書」という人がいます。
読んで字のごとく、「書を司る」、本のプロフェッショナルです。
あまり知られていませんが、「レファレンスサービス」というものがあります。
「これについて知りたいので、資料探しを手伝ってほしい」と相談すると、必要な資料や本を探し出し、調べ物を助けてもらえる・・・という制度です。新聞や史料、図鑑など、あらゆる分野から探してくれます。
また、読みたい本がその図書館になければ他の図書館から取り寄せてもらうこともできます。
私は一度、市立図書館にも県立図書館にも大学図書館にもなかった本を、国会図書館から取り寄せてもらったことがあります。
さすがに国会図書館からとなると、かなりの日数はかかりますが・・・。
貸し出せる本がある限りは確実に探してくれます。プロの仕事ですね。
さらに、「禁帯出」(持ち出し禁止)の本でない限りは、今回のように「閉架書庫」から本を探してもらい、借りることもできます。
★予約が可能です
私はよく、本の予約をします。
これは「貸し出し中の本」だけではなく、「市内の他の図書館にある、貸出されていない本」でも可能です。
私の場合、仕事帰りに行ける最寄りの図書館を「受取館」に指定し、予約を掛けます。2~3日あれば、市内全域の図書館から本を集め、指定した図書館に本を送ってもらえます。
市内全域を図書館の公用車が巡回し、本を配送するシステムがあるのです。
これで仕事帰りに読みたい本をスムーズに借りることができます。非常に便利です。
これにより「平日は時間がないから」と読書を諦めずに済みます。
■図書館に行こう!
以上、私が図書館が好きという記事でした。
今、私は夏休み期間中ですから、朝からコツコツ読書を進めています。
パチンコに行ったり(私は絶対に行きたくありませんが)、昼近くまでダラダラ寝ているよりは、はるかに有意義だと思います。
嬉しくなって本を上限いっぱいまで借りてしまったため、夏休み期間だけでは読み切れなさそうです。
仕事に1冊持っていき、待機時間や休憩時間に少しずつ読もうと思います。
私・シーラカンスは、この夏に図書館に出掛けてみることをオススメします。