こんにちは、シーラカンスです。
「ウォーレン・バフェット氏」。
投資をする人なら聞いたことがあると思います。言わずと知れた、長期投資の神様であります。
彼は、
・暴落時に株を買い漁る
・買う銘柄は優良な超大型株のみ
・株が高いときは現金のまま持ち続けて待機する
ことで世界的な投資家になりました。
私自身、彼の投資哲学に大きく影響されて長期投資に取り組んでいます。
ただ、彼の手法全てに同意は出来ないな・・・と思うのです。
■「間違いと分かったら躊躇わず売れ」・・・?
彼は長期投資の神様ですし、自分自身で「投資期間は永遠」と公言しています。
しかし、私はそこに疑問を持つのです。
「あれ? でもこの人、結構売却してない?」と。
長期投資家を名乗りつつも、「投資が間違いだと分かったら即座に売却すべし」という例外ルールを免罪符に、保有銘柄を結構売却してない・・・?
あるいは、株高のときに売却して、売却益を取ってない・・・?
そう思ってしまうのは、私だけでしょうか。
バフェット氏は尊敬していますが、そこだけは疑問を感じます。
私が「配当金ガチ勢」だからです。
「え? 売っちゃうの?」と感じてしまうのです・・・。
■偉大な兼業投資家 ロナルド・リード氏
「ロナルド・リード氏」をご存じでしょうか?
私が尊敬する、偉大な投資家の一人です。
ただ、彼は証券取引や投資が本業ではありません。
「普通の人」として働き続けながら、生涯現役の長期投資家でもあった人物です。
ロナルド・リード氏はアメリカの人で、ガソリンスタンドの店員や清掃員などのブルーカラーの仕事をしながら株を買い続け、亡くなった時点で日本円で9億円もの財産を築き上げることに成功した長期投資家です。
私自身も「トラックの運転手」というブルーカラーの仕事をしていることもあり、ロナルド・リード氏に親近感を覚えます。収入がそれほどなくても、
・良い株を買い続け、持ち続ける。
・絶対に手放さない。
・倹約してお金を作り、コツコツと楽しみながら、株を買い続ける。
を続けていけば、財産を築き上げることができる・・・。勇気をもらえますね。
ちなみに彼の保有銘柄は95銘柄あったそうです。
保有していた銘柄が分社した等の要因もあるでしょうが、これは彼が
「『損切り』と称して株を売却しなかった」
証拠であると私は考えます。
たとえ大損した銘柄があっても、決して手放さなかったということです。
つまり、彼は一度手にした株と、一生付き合ったのです。
「間違えた」と分かったとしても・・・。
また彼はガソリンスタンドの店員という「自動車関係の仕事」をしていましたが、自動車関係の銘柄は一社も保有していませんでした。また、石油会社の株も保有銘柄上位には見当たりません。
「自分の仕事」と「保有銘柄」をあえて違う業種とすることで、リスク分散をしていたのかもしれません。
「自分の職業も考えに入れてポートフォリオを考えていた」
という点でも、大いに参考になりますね。
■銘柄選定には時間を掛けました
私・シーラカンスは、ポートフォリオ構築に半年以上かけました。
一度買った株は、一生付き合います。
一生売らない、一生売れないわけですから、徹底的に下調べします。
実際に製品やサービスを使ってみます。
・柔軟剤はレノア(P&G)を使う
・絆創膏はバンドエイド(JNJ)
・ギネスビールを飲んでみる(DEO)
・VISAプリペイドカードを作って使う(V)
・西友で買い物してみる(WMT)※西友はWMT傘下
・ユウキ食品の豆板醤を使う(MKC)※ユウキ食品は子会社
また、国内に工場や物流センターがある場合には見に行くこともあります。
この辺りは、バフェット氏を見習ってそうしています。
別に何が分かるというわけでもありませんが、出来る限りのことはしたいと思っています。単純な好奇心もあります。
また、投資家の一人として「行動の人」「実践の人」でありたいという思いもあります。
そこまでして、ようやくポートフォリオに加えます。
そのため、構築に時間がかかったのです。
■売却に逃げないという覚悟
そこまでした銘柄ですから、もはや決意は揺らぎません。
一切迷いはありません。
その銘柄の未来が天国か、あるいは地獄か。
それは分かりません。
それでも一生の付き合いをするつもりです。
例え配当が無くなってしまっても、株価が10分の1にまで下落してほぼ「紙くず」となってしまっても。
私は売らないと覚悟を決めています。
だって、選んだのは私だから。
そんな銘柄を選んでしまった、私の責任だからです。
自分への戒めとして、その銘柄を持ち続けることです。
「投資は自己責任」は標語ではなく、覚悟です。
「投資は自己責任」という言葉の重さを忘れてはいけないのです。
もはや、意地です。
株価が下落し、配当が無くなっても。
投資でよく言われる「落ちるナイフ」になってしまっても。
私はあえて、血まみれになってそのナイフを握り続ける覚悟です。
自分の間違いは、自分で受け止めます。
売却に逃げ、自分だけサッサと楽になろうなど、思わないのです。
きっちり苦しめ・・・。
自分の愚かさを、選定眼の甘さを、嚙み締めろ・・・。
大損を甘んじて受け入れろ・・・。
その銘柄を選んだ者として、責任を持って、血まみれになって保有を続けなくてはいけないと私は思い定めています。
違う銘柄を加えるのは、いい。
大損した銘柄の買い増しをやめるのも、まあ、いい。
でも、決して、売ることだけはしてはいけない。
偏屈ですね。
でもこれが、私の信念であり、変えるつもりなどありません。
だから私は、頑固になってでも保有を続けようと考えています。
逆に言えば、それでも持ち続けてもいい、あるいは「倒産するとはちょっと考えにくい」銘柄を選ぶことになります。
そのため、私・シーラカンスのポートフォリオはKO・PG・JNJなどといった、債券みたいに退屈かつ手堅い、生活に密着した銘柄ばかりが集まっているのです。
■実際には結構いい感じになると思う
一生付き合うに値するような手堅い会社の株を探して買い求め、覚悟を決めて一生保有し続ける・・・。
売却益は捨てています。含み益、含み損も、私には関係のないことです。
含み益が出ていれば、気分はいいですが・・・。あくまでも「気分の問題」であり、私の資産形成には影響はありません。正直、どうでもいい。
ただただ、配当を狙っています。
株が欲しい。株数を、増やしたいのです。
景気も、為替も、政策も、株価も、一切どうでもいい。
そんなことで揺らぐような株を選んでいないからです。
私が気にしているのは「株数」と「配当金」だけです。
株を買えば、その分配当金が受け取れます。
株数を集めれば集めるほど、配当金も増えていきます。
さらに、優良な銘柄であれば「増配」という素敵なシステムもありますから、ただ保有しているだけであっても、年々配当金が増していきます。
例え1社2社が紙くずになっても、配当が無くなったとしても、他の銘柄で十分にカバーできると考えています。そのため、実はそれほど悲観はしていません。
株を買い続けることで、株数と資産総額、そして配当金がどんどん増えていきます。
既に「自分にとってベストだと思えるポートフォリオ」の構築に成功していますから、後は規模を大きくしていくだけです。
■自分の手法を貫き、投資を続けよう
一般の会社員でも財産を築けることは、倹約して株を買えば希望をつかめるということは、ロナルド・リード氏が証明してくれました。
収入がそれほどなくても、無ければ無いなりに、財を成す方法があると・・・。
長期投資をするなら、優良な会社の株を選び、どっしり構えていればいいと・・・。
短期トレード、長期投資など、「手法」自体は何でもいいと思います。
私・シーラカンスが言いたいのは、「手法」ではなく「期間」(ずっと取り組むこと)です。
「長期投資しかない」と言うつもりはありません。
適した方法は人それぞれですから、自分に合った投資手法・投資対象を選べばいいと思います。
職業も、思想も、性格も、人生経験も、全て人によって違うからです。
投資手法そのものよりも、
・「投資を長く続けること」(デイトレ一筋50年、積立投資30年など)
・「投資を決してやめない・諦めないこと」(不況下でも投資を恐れない)
こそが重要です。
私の場合は米国株への長期投資を選びましたが、どんな手法であれ、一生をかけて投資に取り組み、財産を築き上げていきたいですね。