事業家・投資家として生き残るため・・・倹約を

 こんにちは、シーラカンスです。

 

 ゴールデンウイークに突入し、さらに給料も入りましたので、何となく気分が浮ついているのを自分でも感じています。

 

 ついつい無駄遣いしそうになりますね。

 

 しかし、私・シーラカンスは投資家です。

 

 「モノを買うより株を買え」であります。

 

 今回は、倹約についてです。

 

■「支出しない」も一つの戦略

 バブル期の有名な実業家・作家の邱永漢氏の本が好きで結構読んでいます。

 

 彼については賛否両論あるようですが、バブル前後という景気のいいときでも倹約を重視した投資家ということで、私・シーラカンスは参考にしています。

 

 著書の中から文章を一部紹介します。

 

・「欲速則不達」(急ぎすぎたら何も達成できない)

 

・「ローンを組んだばかりに資産が減少していくのです。それが分かっているのに、ブランド品のためにローンを組む理由がありますか。30万円もの時計を買う理由がありますか。資産家を目指すあなたは、『欲しい』という心にブレーキをかけるべきなのです」

 

・「モノを買うために支払うのではなく、自分が必要としている価値を入手するために支払うのです」

 

・「決して、感情で勘定を支払ってはいけません」(=衝動買いをしないこと)

 

・「香港で人を戒めるときの表現に、『貧字得個貧』というのがあります。欲張れば欲張るほど、結局は貧乏になってしまう、という意味です」

 

・「財産があるから本を読むわけじゃない、本を読んでいたから財産を築けたのです」

 

・「買いたいと思うものの8割は不要」

 

 などといった、現在でも通用する教えが書かれています。

 

 文章や用語の古さはありますが、それでも本質は変わりませんからとても参考になります。

 

 まとまったお金・財産を作ろうと志す人なら、やはり「支出しない・倹約する」という戦略を本気で考えるのが良いと思います。

 

 収入が多くなかったとしても、支出が少なく済めばお金は残せます。

 

 逆に支出に無頓着であれば、収入がどんなに多くてもザルのようにお金は出ていきます。

 

 投資本ではよく「穴の開いたバケツ」という例えが使われますが、この「穴」をふさいでいくことが重要ですね。

 

 実際にやるべきことは地味で、しかも少しめんどくさい。

 

 しかしそれでも倹約に価値を感じて、やってみようという人は、

 

・「長期的視野でモノを考えられる人」

・「細かなことに気が回る人」

・「とりあえずやってみようという、実践の人」

・「少額のお金をバカにしない堅実な人」

 

 であり、投資家に非常に適していると思うのです。

 

 逆に、倹約を心掛けて研究していくことで、投資家としての素養・生活習慣を磨いていくのもいいと思います。

 

 私・シーラカンスも、仕事には水筒を持参しています。もちろん職場の自販機で飲み物を買えば簡単ですが、あえてそうしています。

 

 「私は投資家だ」ということを忘れないために。

 

 「少額のお金にこそ気を遣え」と自分を戒めるために。

 

リスクヘッジ・・・ある運送会社社長の場合

 事業や投資に取り組む人は、お金の使い方が堅実でシビアな人が多いです。

 

・「今後どうなるか一切分からない」

・「お金があるならもっと資産を買いたい」

 

 という意識があるのです。

 

 逆に、お金にシビアだからこそ、事業や投資の世界で生き残れるのでしょう。

 

 私の勤務先(運送会社)の協力会社の社長さんもその一人です。

 

 社長自らトラックを運転することもありますし、荷主である物流センターによく顔を出しています。実際に現場に出るタイプの社長さんです。

 

 この社長も常に作業服姿ですし、時計もロレックスやオメガなどではなく、高級なものではありません。

 

 また社長のマイカーは軽バンです。自宅に高級車があるのかもしれませんが・・・。

 

 少なくともそれを自分の会社や車庫に乗ってくるような「見栄っ張り」ではありません。

 

・「そんな高級車を乗り回せるなら運賃を安くしろ」

・「給料をもっと上げろ」

 

 などと反感を買うのを警戒し、あえて質素にしているのかもしれません。

 

 「嫉妬や嫌味を避ける」・・・リスク回避の一つの手です。

 

 

 

 会社のトラックも新車ではなく、あえて中古トラックを買い入れています。

 

 大型トラックは乗用車と違い、

 

 「フレームの上にキャブと荷台を載せている」

 

 という構造であり、フレームさえきちんとしていれば長く使えるからです。

 

 適切に整備していれば、100万キロくらいなら問題なく走れます。

 

 そもそもトラックは「荷物を運ぶための車」であり、それさえできればトラックの古い・新しいは関係ないのです。

 

 また荷主さんも「トラックが新しいか古いか」なんて気にしません。

 

 ただ「破損せずにそのままの形で丁寧に運んでくれたら満足」だからです。

 

 この

 

 「中古機材をあえて買って整備して使う」

 

 という方法は、少し前のデルタ航空アメリカ)などでも採用されています。

www.youtube.com

(出典:akamomo航空チャンネル様)

 

 自社で整備できる場合は中古特有の不安は問題になりませんし、また単純に、背負う負債を減らせるというメリットがあります。

 

 この社長さんは当然「会社員」ではなく「経営者」であり、自分の判断ミスで会社が倒産します。自分も社員も路頭に迷います。

 

 また当然、運送会社ですから大型トラックが何台も必要です。

 

 トラックが少なすぎると仕事を引き受けられませんし、事業が成り立ちません。

 

 一方、トラックが多すぎると車庫で遊んでしまい、費用ばかりがかさみます。車両のローンと、その利息も増えていきます。

 

 「運賃収入が生まれないのに費用はかかる」という辛い状況に陥ります。

 

 また、それを運転する社員の人数(どこの会社も運転手不足)との兼ね合いもあり、かなり難しい判断を迫られます。

 

 

 

 運送会社という性質上、「設備投資が高額で、利益を薄く長く回収する」というビジネスとなり、倒産するとかなりの債務(おそらく億単位)を負うことになります。全車両を売却したとしても、かなりの債務が残るでしょう。

 

 このように、すでに相当なリスクを背負っているために、それ以外のところでお金を浪費するなどして

 

 「投資・事業以外でつまらないリスクを負いたくない」

 

 という心理が働くのですね。

 

■「ミニマムライフコスト」を知っておく

 個人投資家の場合でも、「お金をリスクにさらしている」という点では先に挙げた社長さんと似ているのかもしれません。

 

 投資をしている以上、どうしても含み損が出たり株が紙くずになったりといったリスクは避けることができません。

 

 そのために「分散」をしてリスクを集中させないようにしているわけですね。

 

 時間の分散、銘柄の分散、資産クラスの分散・・・。

 

 これに加えて「自分の生活費を把握しておく」というのもリスクヘッジとなります。

 

 

 

 「ミニマムライフコスト」という言葉があります。

 

 これは「自分(と家族)が生きていくために最低限必要な費用」のことです。

 

 まず、これが分かっているだけで、心理的にかなりの安心感があります。

 

 投資を長くやっていれば、

 

保有資産が半分になった

・仕事をクビになった

・給料がかなり下がった

・持っていた株が紙くずになった

 

 などの不測の事態に襲われることがあります。

 

 そうしたときに「自分たちは、これだけあれば生きていける」と分かっていれば、安心して対応できます。

 

 必要な費用さえ確保できていれば生きていけるとわかっていますから、慌てずに済むのです。

 

 保有資産が半分になっても、「とりあえず何もせずにやり過ごす」という戦略が可能になります・・・今すぐに換金する必要性が無いからです。

 

 生活費は働いた給料から賄えますから、「待つ」という戦略が取れる・・・。

 

 長期投資は特に、ジタバタしても良いことはありません。

 

 私・シーラカンスは、ドタバタして勝った投資家を見たことがありません。

 

 短期売買・長期投資といった「期間の問題」ではなく、外部状況に踊らされて何となくで売買している(させられている?)人はうまくいっていない・・・ということです。

 

 私が見た限りでは・・・。

 

 利益にガツガツせず、年単位、10年単位でモノを考えて投資をしている人が成功している印象です。

 

 大きな時間軸でゆったりと大きく投資し、目先の損得に焦らない。

 

 腰を据えて取り組むことで、結果として大きな利益を得ているのです。

 

 雰囲気や周りに惑わされず、信念を持ってどっしり構えて投資したいですね。

 

 また機関投資家は悠長に「待つ」なんてできませんから、これは個人投資家だけの特権とも言えます。この特権を活用しない手はありません。

 

 そのためにも生活費を把握し、貯金や資産を厚くしておき、不測の事態に備えるのが良いですね。不利な価格で資産を手放さずに済みます。

 

 投資を続ける上での「心理的な安定感」も増します。

 

 「何があっても食べていける」「絶対に飢えることはない」と。

 

 「何があっても対応できる」と。

 

■必要金額を平時のうちに下げておく

 不測の事態が起きてから慌てて色々削ろうとしても、なかなかうまくいきません。

 

 何より、『費用削減』に走るあまり、生活が荒んでいきます。

 

 「あれも買えない」「これも出来ない」「これもやめなきゃいけない」・・・。

 

 一度上げた生活水準を下げることは、かなりの苦痛が伴うものです。

 

 ましてや、それが「強いられたもの」であればなおさらです。

 

 そのため私・シーラカンスは、平時のうちから倹約に取り組み、生活費を下げておくことをオススメします。

 

 「状況に強いられての費用削減」は辛いですが、「自分で創意工夫を考えての倹約」なら楽しいものです。

 

 研究の成果が「貯金額」「資産額」としてすぐに表れ、達成感があるからです。当然自分に利益があるわけですから、もっと研究したくなります。好循環ですね。

 

 また、

 

・自分の中で譲れないものは何か、妥協してもいい部分はどこか。

 

・どうやったら満足感をあまり下げずに、同じような効果を得られるか。

 

・自分にとって、何が心地いいのか。何に喜びを感じるのか。

 

 など、色々考える「時間的な余裕」もあります。

 

 

 

 必要となる生活費(ミニマムライフコスト)が低ければ、リスク耐性が上がります。

 

 元手もかかりませんし、損することもありません。

 

 労働などで得たお金には所得税がかかりますが、倹約で浮いたお金とその知識には所得税はかかりません。税金の点から考えても有利です。

 

 

 

 

 「お金がありそうに見える」こと自体がリスクになりつつある世の中です。

coelacanth-foundation.hatenablog.jp

 倹約し、質素に見えるようにすることは「身の安全」という点でもメリットが大きいです。また「生活防衛」という点でも役に立ちます。

 

 色々調べて実践し、コツコツと資産を育てていきたいですね。

 

 とはいえ、何も難しいことではありません。

 

・保険やスマホのプランを見直す(効果が大きい上に長く続く)

・自炊・冷凍保存の技術を磨く

coelacanth-foundation.hatenablog.jp

・マイカーの簡単な整備を自分でやる

coelacanth-foundation.hatenablog.jp

・弁当を持参して仕事に出る

coelacanth-foundation.hatenablog.jp

・図書館で本を借りて読む

・水筒を持つ

・欲しいものがあれば中古を探す

・使っていないものは売却する

 

 などのちょっとしたこと・できることから取り組むのが良いでしょう。

 

 今日からゴールデンウィークが始まります。

 

 無駄遣いの後悔を避け、連休を楽しみたいですね。