こんにちは、シーラカンスです。
先日、ついに1ドル140円を突破しました。「ついに・・・」と考えた方も多いと思います。今回はドル円について書きたいと思います。
■私たち「外国人投資家」と為替リスク
米国株投資家にとっては、同じ金額の日本円を両替しても、入手できる米ドルが少ない・・・と思う一方、すでに保有している米国株の価値が(日本円ベースで考えると)上がった、同じ配当金も日本円で考えると増えた、と考えることもでき、複雑な心境だと思います。
また、株を買うときに必要となる金額が、日本円で考えるとかなり上がったように感じます。
例えばコカ・コーラ(KO)はおおよそ60ドル前後ですが、1ドル110円であれば6600円で買えます。しかし今は1ドル140円であり、8400円出さないと買えません。同じ株価でも、為替が動くと約1.3倍の金額が必要になります。
米国から見て私たちは「外国人投資家」です。
米国内で投資するアメリカ人投資家と違い、「株価の上下」だけでなく、「為替リスク」も背負わなくてはいけない運命にあります。
私たち「外国人投資家」にとって、為替は大きなリスクだな・・・と改めて感じます。
■配当が欲しいなら株を買うしか方法がない
しかし、私、シーラカンスはそれでも、米国株投資をやめるつもりはありません。
あくまでも「私の」投資であり、政治や為替によって投資判断を左右されるつもりはないからです。また、成長性と配当増加に熱心な大企業が英米にしかないためです。
自分が自信をもって銘柄を選んで買い続けているため、何も迷うことがありません。
ちょっとした為替変動や政治の失敗によって揺らぐことのない、世界的大企業の銘柄しか選んでいませんから、円安でも物価高でも悠然と構えていられます。
そもそも、配当金が欲しいのなら、「株数×1株当たりの配当金」という単純かつ絶対的な式で計算されるわけですから、株をコツコツ買って「株数」を増やしていくしかありません。株を保有していない人が、配当金をもらうことは出来ないのですから。
ドル円が不利だろうが、日本が不景気だろうが、自分の給料が安かろうが、株はそんな個人的な事情など考えてくれません。
空から株券は降ってきません。
「円安でかわいそうだから半額で良いよ」なんてありません。
こっちから頑張って手に入れるしかないのです。
株を持たない人が配当をもらう権利などないのです。
株を持っている人だけが「株」という資産と「配当金」を手にできるのです。
多少割高でも、果敢に買い続けるつもりです。
■ドルと円は分けて考えています
私は日本円で給料をもらい、日本円で支払いをします。これは、日本の投資家さんのほとんど全員がそうだと思います。
私の場合、給料日当日に住信SBI銀行に入金し、ドルに両替します。そしてSBI証券に移し、すぐに株を発注します。次の朝になると約定したと通知が来ます。
私はドルで投資していますが、ドル札も株券も触っていません。そのためどこかバーチャルな感じがします。「資産総額」はドルで表示されますが、いまいち実感が湧きません。先日ふと思い立って日本円に換算してみたら、「え、そんなに!?」とちょっとびっくりしたくらいです。意外とそんなもんです。
普段の買い物はほとんど現金でします。paypayなどのお得な決済方法があるのは分かっていますが、それでも私は現金主義です。現金に勝る汎用性と信頼性はないと考えているのと、「管理がシンプル」であるからです。
日常の支払いは現金(日本円)でありリアル、投資は米ドルでありバーチャル・・・と2か国の通貨を扱っていますが、それぞれ全然違う世界のように感じます。案外これこそが、投資を続ける秘訣なのかもしれません。
もし「資産総額」が常に日本円で表示されていたとしたら、「結構あるじゃん・・・売っちゃお(^^♪」「あー2万も減った・・・やめようかな・・・( ´゚д゚`)エー」など、しょうもないことを考えていたと思います。
■為替に振り回されずに投資を続けましょう
為替は自分ではどうにもできません。また、日本の国力が低下する一方である以上、日本円だけで資産を持ち続けるのはリスクであり、恐怖ですらあります。そのため外貨で資産を持つ必要があると感じています。
この先、ドル円が200円になるかもしれません。80円かもしれません。
ですが、そんなこと気にしていては、永遠に投資は出来ません。
私たちは「外国人投資家」であり、為替変動から逃れることは出来ないからです。どこかで投資を決断しなくてはいけません。
また、為替変動は悪いことばかりではありません。変動は「リスク」というだけでなく、「チャンス」になる時もあります。
・株を買ってから円安→買い増ししにくいけど、持ち株と配当の価値は上がる。
・株を買ってから円高→一時的に大損するけど、買い増しの大チャンス。
(リーマンのときは円高と株安のダブルパンチでした)
「長期投資をする」と志したならば、為替と景気の波をモロにかぶる覚悟が必要です。一時的に持ち株の資産価値が半分になるかもしれません。世界大恐慌では株の価値が1/10になったという話もあります。一方で、その時に株を買えていれば爆発的に資産が膨らみます。
ただ、資産の少ないうちに大損するのは、個人的には良いことだと思います。
大金を投資して、「初めて大損しました」では精神的ダメージが計り知れません。
「小さい金額から始め、変動に慣れていくこと」
「自分の性格に合った投資手法を探すこと」
が、長期投資では重要です。
自分にあった投資方法・許容できるリスクが分かったら、あとはスケールを大きくしていくだけです。堅実な銘柄を選べていれば、大失敗することはないでしょう。
タイミングを計った投資は困難ですが、投資をずっと続けて「相場に居続ける」ことは出来そうです。居続ければ、稀に来るチャンスをつかめるでしょうし、それがなくともコツコツと資産を積み上げていけると信じています。
為替や相場に惑わされず、自分の投資を貫いていきましょう。