資本主義ゲーム


 こんにちは、シーラカンスです。

 

 あなたはゲームは好きですか? 私はスマホの放置系ゲームの「旅がえる」が好きです。旅の支度をしてあげると、主人公のかえるが全国各地を旅し、写真とお土産を持ち帰ってきます。なかなか癒されるゲームです。

旅がえる 出典:google play

 

 私は元々ゲームをあまりしない人間ですが、株を始めてから気づいたことがあります。それは、もうすでに「資本主義ゲーム」に参加していたという事実です。

 

■資本主義ゲームのルール

 意外にも、年を重ねてもルールを理解していない人が多いという印象です。一応、西側諸国に暮らしている以上は理解していないと危険なのですが・・・。よく、「頑張って働いているのに豊かになれない」と嘆いている人がいますが、それはルールを理解していないために苦労しているのかもしれません。

 

・基本的な世界観は「自由に売買・競争してね」。

 

・プレイヤーは「資本家」か「労働者」の2種類。

 

前進チャンネル on Twitter: "世代間の対立を煽るようなツイートがバズっていましたが、本当の敵は資本家です。労働者は労働組合に入って闘おう!  https://t.co/KUi5tYKHDP" / Twitter

出典:前進チャンネル様

・「労働者」は自分が働き、時間と体力を切り売りする。いつも生活がカツカツ。

時間と体力を切り売りするしかない労働者 出典:いらすとや様

 

・「資本家」は自分だけでなく、不動産、株券、債券、権利収入などの「資本」を売り 

  物にでき、労働者以上の収入を得る。余った収入でさらに資産を買う。

資産の例(株券) 出典:LINE証券様

 

・「労働者」の給料は「生かすために仕方なく」払われる。つまりコスト。「頑張ったから支払われる」ものではなく、あくまで「労働者の維持費」。

 

・そのため「労働者」の給料は最低限で、生活費でちょうど無くなるようになっている。

給料日前にありがちな状態 出典:いらすとや様

 

・生かさず殺さず、子供を作って養える程度に支払われる。

 

・その子供が大きくなり、「労働者」となる。(労働力の再生産)

 

・借金をすれば贅沢は出来るが、お金の使用料(利息)で苦しむ。

借金をしたら・・・ 出典:いらすとや様

 

・利息は年々元金に加わる。次の年はそれにさらに利息がかかる。(=複利

 

・「労働者」の払った利息は「資本家」に渡り、さらに豊かになる。

 

・「労働者」には、収入や車、家、ブランド品などの購入意欲を煽り、蓄財させないようにする。給料を人質にとる。

 

・労働者同士を競わせる。考えさせない。知恵を付けないようにさせる。

 

・「労働者」同士を雇用形態や収入などで対立させ、団結させない。

収入や雇用形態で競いあう労働者たち 出典:いらすとや様

 

 

 

 

・「労働者」の給料を支払うときは、税金や保険料などを天引きし、国に支払う。

 

・「資本家」は事業所得から経費を引いた残りにのみ税金がかかり、それだけ支払う。

 

 なかなかひどいルールですね。でも、現状ではこれが一番マシなルールです。共産主義はダメでしたから。詳しくはマルクスの『資本論』の解説書を読むことをおすすめします。

マルクス 出典:いらすとや様

 

■希望はある

 こんなひどいゲームでも、希望はあります。

 

・「資本家」は、不動産や工場を所有しなくても、株を買えばなれます。

 →株を買うのにコネや権力は必要ありません。

 →性別や宗教などに関係なく、お金さえ出せば買えます。

 

・「労働者の給料は生活費でなくなるようにできている」

 →これは「労働者の社会的平均」から算出されています。

 →自分の出費が「社会的平均」ほど必要なくても支払ってくれます。

 →いちいち個人の出費事情まで考えていられないためです。

 →つまり出費を減らせれば、剰余金が生まれ、資本を買うお金ができます。

 

・「給料は労働者を生かすために最低限が支払われる」

 →仕事さえしていれば同じ給料を取れるということです。

 →多少働きが悪くても、そうそう減給は出来ません。

 →勤務成績に関係なく、家族手当なども支給されます。(労働力再生産のため)

 →自分にとっての必要経費が「最低限」より安く済む場合、お金が残せます。

 

・「借金に利息がかかる&複利

 →資本も同じですが、逆方向に作用します。

 →つまり、資本があれば「金利・配当などをもらう側になる」ということです。

 →配当を再投資すると資本が膨らみ、さらにそれに対して配当が支払われます。

 →もらう・再投資・さらにもらう・再投資・・・という正の循環が生まれます。

 →これは大財閥、大資本家と規模が違うだけで、全く同じ仕組みです。

 

・「労働者同士を競わせる、購入意欲を煽る」

 →その罠を避ければお金が残ります。

策を練る 出典:いらすとや様

 

 社会を変えることができない以上、「自分が資本家側に移る」ことのほうに力を入れていきましょう。



■資本主義ゲーム攻略法・・・株から取り組もう

 

  ルールを裏から読んでいくと、チャンスが見えます。ただの会社員であっても、限られたリソースをうまく配分していけば資産が買えます。資産が買えれば「労働者」から「資本家」に徐々にクラスチェンジできます。

 

 どちらかでなく、両方に属することが許されるのもこのゲームのいいところです。徐々に徐々に、こっそりと「資本家」側を目指すことができます。

 

 特に株は保有額や損得が他人からは分からず、同僚たちからいらぬ嫉妬も買わずに済みます。仕事を休む必要もなく、怪しまれずに仕事を続けられます。ある程度は放置が可能です。

 

 ルールを理解して正しく立ち回れば、資産を築けるようになっています。

 

 こっそり、ひっそり、嫉妬を避けながら、資産を作っていきましょう。