暴落へのタフネス

 こんにちは、シーラカンスです。

 

 「好きな株」、「自分が就職したいと思える会社の株」だけを買おう、という記事を以前書きました。

coelacanth-foundation.hatenablog.jp

 また、「株式市場は自由で平等」、「株を買うのにその人の属性は関係ない」という記事も書きました。coelacanth-foundation.hatenablog.jp

 

 さて、 今回は「暴落のときのために準備しよう」という記事です。

 

 暴落に動じない、「タフ」な投資家でありたいですね。

富士山のように、どっしりと構えた投資を・・・出典:Zekkei Japan様

 

■暴落・・・「欲しい株がある」ならチャンスに変わる

 株式投資で利益を得る方法は、大きく分けて2つあります。

 

・「売買差益を狙う方法」(キャピタルゲイン

・「配当金を狙う方法」(インカムゲイン

 

 ですね。

 

 売買益を狙う場合、買った株が暴落したら大損します。少なくとも、嬉しいことではないでしょう。

 

 ただ、「配当金狙いの長期投資家」の場合、話が変わってきます。

 

 暴落が「敵」ではなく、「強い味方」に変わるからです。

 

 確かに、その時点で保有している資産は大損しますが、それはどうでもいいことです。売らない限り、損失は確定しませんから。

 

 大半の人は大慌てで、阿鼻叫喚の中、株を売りに走るでしょう。

 

 しかしその銘柄を好きで、買い増ししたい人にとっては大チャンスです。

 

 あれほど恋焦がれ、毎月の給料からコツコツ少しずつ買い集めてきた株たちが、ぐっと買いやすくなるからです。

 

 「欲しいもの(株)がある」「いま、それが安い」

 

 というだけの単純な話です。

 

■一生投資するなら、その時の損なんてどうでもいい

 

 「今持っている株の総額」

 

 よりも

 

 「これから一生をかけて買う株の総額」

 

 のほうがはるかに大きいのですから、今現在の多少の暴落など、大した問題ではありません。

 

 損しても、どうせ薄まります。

 

・「投資期間」

・「追加買い付け(追加入金)」

・「複利のチカラ」

・「景気回復による株価上昇」

 

 が損失を癒してくれるからです・・・意外と、長期投資家の味方は多いのです。

 

 暴落のときこそ普段通りに買い続け、平均取得単価を下げましょう。

 

 市況や為替など、考えたって仕方ありません。どうにもできないことです。

 

 だったら、

 

・「手堅い、つぶれなさそうな会社の株を集めてる」

・「今、それが安い(しかも円高でドルも買いやすい)」

・「じゃあ、買うか」

・「どうせ買うし、安いほうが良い」

・「いい会社だし、株価もすぐ戻る」

 

 ・・・と、シンプルに考えたほうが良いと思います。

 

■買うしかないし、悩むだけ無駄

 「自分のポートフォリオに入っている株」というのは、自分にとって「買うことを決断した理由」が何かあったはずです。

 

 私、シーラカンスの場合、

 

 「私にとって投資に値する銘柄がそれしかないと判断した」

 

 のが理由であります。私にとっては今保有している米国・英国企業16社だけが

 

 「投資に値する」「一生付き合っていける」

 

 と思えたのです。

 

 ほかに投資に値するものがないのですから・・・。

 

 暴落していようが、暴騰していようが、買うだけのことです。

 

■暴落でも動じない「タフさ」と「鈍感さ」

 株が暴落すると、ついつい自分の資産を頻繁に確認してしまうものです。

 

 そして「もうダメだ」となって、狼狽売り・・・人間の悲しい性です。

 

 これを防ぐためには、淡々と暴落の事実に向き合える「タフネス」さが必要です。

 

 暴落に接したとき、

 

・「へー・・・あ、そう」

・「だから何だよ、どうしろっていうんだよ」

・「給料は増えない、株を買うしかない、その事実に変わりはない」

・「あら、お買い得(*´▽`*)」

 

 と言い放てる「鈍感さ」「図太さ」も大切です。

 

 株価暴落の状況にあっても、自分の心身を守る、色々な方法があります。

 

ポートフォリオをそもそも見ない

 証券会社のホームページは買う時しかログインしない、ヤフーファイナンスは消す、いっそブックマークから消してしまう・・・「いつも通り」の生活を心掛けるのです。

 

★「私にできることは何もない」と知る

 暴落し、資産が減ったとして・・・私に何ができると? 

 

 自分にどうにもできないことを悩むのは「無駄」でしかありません。

 

 私たちは神様でもなく、また財務大臣でも、日銀総裁でもないのです。

 

 「不況? 私にどうしろっていうのさ」と開き直ることが大切です。

 

■「生きるための最低コスト」を下げておくこと

 要するに「倹約」「知恵と工夫」ということです。

 

・弁当と水筒を仕事に持っていく

・何でも買わず、代用品や中古品が無いか確認する

・自炊技術を身に着ける

・「固定費」の削減に真剣に取り組む(特に保険、新聞、ケータイなど)

・多少の自動車整備技術を覚える(電球交換くらいは自分で)

・タバコや酒はやめる

・図書館などの公共施設をフル活用する・・・などなど。

 

 「これだけあれば不自由なく生きていける」という金額が低ければ、例え不況で収入が減っても、株で大損しても、不安なく生きていけます。

 

 また、投資に回せる資金を増やすためでもあります。

 

 「お金が足りない」と惨めさを感じることなく、誇りを守って生活できます。

 

 自分の心を守るためにも、今のうちからやっておきたいですね。

 

■不安の少ない(と思える)株だけを買う

 そもそもポートフォリオを頻繁に見てしまうのは「不安だから」です。

 

 だったら、不安の少ない銘柄だけを買いましょう。

 

 それでも不安なら、株の比率を下げましょう。

 

 こればかりは自分の持って生まれた性格にもよりますから、

 

 「自分の心の声に従う」

 

 ことです。ポートフォリオを放置できないなら、リスクの取りすぎです。

 

 基本的に人間は、自分のリスク許容度を高く見積もりがちです。

 

 暴落は、投資を続けている限りいつか来るものです。

 

 今のうちに、意識してリスクを下げておきましょう。

 

 多少リターンが削れても、暴落で心が折れてしまい、「投資自体を諦めてやめてしまう」よりはマシですから・・・。

 

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■家にある食材を確認して回る

 

 暴落で不安なら、自宅の冷蔵庫の中身を見ましょう。食材があるはずです。

潤沢な在庫・・・出典:いらすとや様



 そして、米びつを見ましょう。お米があるはずです。

主食がある安心感・・・出典:いらすとや様



 パスタは、野菜は、醤油はありますか? 台所をよく確認してください。

 

 ・・・何が言いたいか?

 

・「株がどうであろうと、しっかり食べていける」

・「食べ物がある、生きていける」

・「もしすべてがダメになっても、食べて、生きていれば、やり直せる」

・「株で大損しても、飢えることは、決してない」

「食べていける」という絶大な安心感
・・・出典:いらすとや様



 ということです。

 

 長期投資家であれば、株の購入は

 

・「倹約して作ったお金」

・「頑張って働いたお金」

・「不意に入った臨時収入」

・「使わずに残しておいた賞与」

 

 が原資であり、生活費や、すぐに必要なお金では株を買っていないはずです。

 

 つまり、「今なくても何とかなる」お金ということです。

 

 そう考えると、株が暴落していたとしても、何も恐れることはありません。

 

ポートフォリオは単純にしておく

 

 複雑な商品を持っていると、不安が増大します。

 

 だって「分からない」のですから。

 

 単純にやること、難しくしないこと、複雑なものに近づかないことです。

 

 「シンプル」こそ、ポートフォリオの守り神です。

 

 私、シーラカンスの資産を説明せよと言われれば、

 

 「米・英株8割、定期預金2割」

 

 ・・・この一言で済みます。シンプルです。

 

■仕事に打ち込む・・・心の平穏を保つ努力を

 不況下で幸運にも解雇されなかった場合、仕事に打ち込むのが良いでしょう。

 

 働いて、忙しくしていれば、株の損を一時的にですが忘れられます。

 

 仕事量が薄い場合は、資格取得をしてみるチャンスかもしれません。時間はありますし、不況のときには資格ビジネスが盛んになりますから、教材も豊富です。

 

 また、仕事中に嫌なことがあったとしても、

 

・「私は株主だ」

・「私は規模が小さくても”資本家”だ」

・「労働者同士の争いなんてどうでもいい、関わらない」

 

 と心の中で考え、やり過ごしましょう。

 

 職場では「キレたら負け」です。解雇の口実を与えてはいけません。

 

 職場では腹が立っても、「オトナ」を演じ続けましょう。

 

 アホと戦ってはいけません。

 

 自制しているあなたの努力を、見てくれている人はきっといます。

 

 「会社員(労働者)」としての立場と、「株主(資本家)」としての立場のいいとこどりをして、不況でギスギスした会社での勤務を乗り切っていきましょう。

 

■「貯金も資産も何もない」ことを思えば・・・

 そもそも株を持たずに、給料を全額使いきってしまうことを思えば、

 

「株を持っているという時点で既にプラス」です。

 

 本来であれば生活費や浪費で消えていたであろうお金を、「株」という形で残せているからです。

 

 ある意味、

 

 「本来なかったお金(資産)」

 

 といえます。

 

 また、今、現実に株を持っているということは、

 

 「給料を使い切らずに残せるだけの技量と自制心、金融知識がある」

 

 ということも意味します。

 

 たとえ株が暴落していたとしても、破産していない限り、「値段は付く」のです。

 

 「株が暴落している」

 

 という事実があっても、

 

 「貯金も資産も何もない」

 

 よりははるかにマシだと、私は考えています。

 

 「株を持っている」というだけで、既に大勝ちしているようなものだからです。

 

 

 既に大勝ちしていますし、毎年の配当金もあります。しかも運用は一生続きます。

 

「自分の一生をかけて取り組む大事業」です。スケールが大きいのです。

 

 ゆえに、「単年の大損」なんて小さいことは、どうでもいいことです。

 

■「株数」しか気にしてない

 また、配当金を狙う長期投資家であれば、「総資産額」なんかよりも

 

 「株数」

 

 を気にするべきです。

 

 買わない限り、「株数」は増えないからです。

 

 また、株を持たない限り、「配当金をもらう権利」は得られません。

 

 「株式分割」もありますが、それも株を持っていなければゼロはゼロのままです。

 

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 株数増加を狙う場合、安いときに買い漁ることになります。

 

 総資産額は一時的にはえらいことになりますが、「株数」は確実に増えます。

 

 「株数」が増えたなら、受け取れる配当金も増えます。株価も回復します。

 

 そもそも、配当狙いの長期投資であれば、株は売れません。

 

 「配当金をもらう権利」がなくなってしまうからです。

 

 売らないなら、ある意味株価すらも「どうでもいい」と言えます。

 

 株数と、それによって得られる配当金だけがすべてだからです。

 

 そう考えると、不況時に買い増すというのは「怖いこと」「損すること」ではなく、むしろ「投資家にとってのボーナスステージ」「貴重な大チャンス」「やるべきこと」であるとも言えますね。

 

 不況だろうと、好況だろうと、自分の投資スタイルを貫き続けたいですね。