見栄はリスク・お金は「備蓄」・・・備えよう!

 こんにちは、シーラカンスです。

 

 人間、ついつい見栄を張ってしまったり、良いカッコしようとしてしまうものです。

 

 「他者より優れているように見せたい」「成功者として見てほしい」・・・。

「ええカッコ」しがち・・・出典:いらすとや様



 あるいは同僚が良い車、良い時計などを買ったのを見たときに「自分も!」と張り合ってしまったり。

 

 生きていれば、誰しもあることだと思います。

 

 ただ、投資をする人にとっては「見栄」は敵となり得ます。

 

 今日は「見栄」についてです。

 

■冷静に考えて・・・その見栄は何のため?

 お金を稼いでいるように見せたい、社会的成功者として扱ってほしい、日ごろ頑張って仕事で稼いでるし、良いものを買っちゃおう・・・。

 

 あるいは「周りに合わせたい」「自分だけ安っぽく見られたくない」という思いもあるかもしれません。

 

 しかし、冷静に考えてみると「何が困るの?」と思うのです。

 

 「安っぽい」「金がない」と思われたくないのは分かります。

 

 でも、そう思われたところで、だから何なんでしょうか?

何か困るの?・・・出典:いらすとや様



 そもそも他人からしてみれば、持ち物や品物の値打ちになど、それほど興味はありません。馬鹿にされたとしてもその時だけのことでしょうし、いちいち指摘してくるような暇人などいないでしょう。

 

 しつこく人の持ち物に対してケチをつけてくるような人がいるのなら、そもそも距離を取った方が良いでしょう。

 

 「筋金入りのヤバい奴」ですから。

 

 少なくとも、良い影響を受けることは無いはずです。

 

見栄を張るべき職業の場合は「必要経費」ですが

 特殊な事例ですが、多少の見栄を張ったほうが仕事をしやすい場合もあります。

ブランディング戦略の一環として必要・・・出典:いらすとや様



 弁護士やコンサルタントなど特殊な職業であれば、仕事上「儲かってる」「稼いでる」ように見えるとお客さんは

 

 「いいものを買える=稼ぎが良い=腕がいい」

 

 と判断して安心しますから、メリットはあると考えます。

 

 私自身、弁護士に仕事を依頼するとした場合に

 

・ボサボサの髪、カバン、スーツもペラペラ、靴もボロボロ、100円のペン

 

 の弁護士よりは、やはり

 

・整髪され、手入れの行き届いたカバンと革靴、いいスーツ、良いペン

 

 で身なりを整えた弁護士のほうをついつい信用したくなります。

 

 「稼いでいそう」ということはもちろん、「人からどう見えるか」にまで意識が行き届いており、信用できるからです。

 

 また、

 

 「身なりに気を遣うだけの心理的な余裕がある」

 

 (細かいところまで目を配ってくれそう)というシグナルを送る意味もあります。

 

 確かに「仕事の腕がいい」のは大事なことでしょう。

 

 しかしそれで

 

・「腕が良ければいいんだろ」

・「内面で評価してくれ」

 

 とあぐらをかいているのは違うと思うのです。

 

 あれほど有名で「美味しい」「安心」と知られているコカ・コーラだって莫大な広告費をかけ、そのブランドイメージを維持しているのです・・・味の良さに胡座をかかずに努力している一例です。

www.campaignjapan.com

 見た目も大事な業種で、見た目に気を遣わないのはただの

 

・「怠惰」

・「誰のほうを向いて仕事しているか分かっていない」

・「傲慢」

 

 でしかありません。

 

 こういった職種の場合には、大いに見栄を張るのが良いと思います。

 

 この場合は「必要経費」だからです。

 

■ただの自己満足の場合は「浪費」です

 

 私が言いたいのは「それ以外の普通の会社員」の場合。

 

 そもそも職場や近所で「見栄を張る必要がありますか?」ということです。

買っているのは商品か?「優越感」か?・・・出典:いらすとや様

 「自分が欲しいだけ」を正当化していませんか?

 

自分の欲望を正当化しているだけ・・・出典:いらすとや様

 企業の販売戦略に踊らされていませんか?

手のひらの上で踊らされている?・・・出典:いらすとや様



 そもそも下っ端の会社員がエグゼクティブの真似事をしたって収入は増えません。

 

 支出が増えるのみです。ましてや労働者は会社からすれば「コスト」でしかありませんから、給料が増えることもそうそうありません。

 

 また、高級な服飾品や時計、高級車を買ったところで、中古品として買取に出せば二束三文で買い叩かれるものがほとんどです。半値もつけば良いほうでしょう。

 

 「お金は使わないと入ってこない」というのは、一部の特殊な人だけです。

 

 「お金は使えば減る」。

 

 ただそれだけのことであり、それ以上でも以下でもないのです。

 

 「自己投資」「経験に投資」・・・甘言に惑わされてはいけません。

 

 それを言う側の視点に立つのです。「何が狙いか?」を冷静に考えることです。

 

 冷静に考えて「お金で買える経験」など、大した価値もありません。

 

 だって、お金さえ出せば誰でも経験を買えるのですから。希少価値は薄いです。

 

 現実を見るのです。周りと張り合っている余裕がありますか?

 

 物価は高く、給料は上がらず、国も頼りにならず、隣の大国(ロシア)は戦争中。

 

 今だって生活は厳しいですが、「これから良くなる」なんて保障はどこにもないのです。むしろ「もっと悪くなる」と考えるべきでしょう。

 

 特に電気代は厳しいですね。天然ガスの供給が減り、他の燃料を世界中で取り合うためです。特に、夏は大変なことになるでしょう・・・。

 

 冷房をケチろうとして熱中症で亡くなる人が増えるでしょう。

 

 今でさえ「低体温症で搬送」という例が増えています。

 

 特にお金のない高齢の人が多いそうです。

 

 加齢により気温変化を感じにくくなることもありますが、電気代を気にして暖房をつけないのですね・・・。

 

 命には代えられないのに。とても悲しいことです。

 

 これだって

 

 「貯金や資産があれば防げた不幸」

 

 かもしれません。

 

 お金は「備蓄」であり、「自分と家族を守る力」であります。

 

 お金は食料に、燃料に、電気代に・・・様々な「力」に変換できます。

 

 電気代や燃料費の支払いを安心してできれば、しっかりと暖を取れます。

 

 夏に電気代が5倍とかになったとしても、貯金や資産があれば冷房を安心して使えます。夏を乗り切り、戦争を乗り切るまで何年かかるか分かりませんが、何とかやり過ごせるでしょう。

 

 もしかしたら、元本を潰さずに配当金や家賃収入で賄えるかもしれません。

 

 お金を無駄遣いせずに残しておけば、こうした困難な時にも命を守れるのです。

 

 そこまで考えたときに、のほほんと周りと張り合っているのは正しいのでしょうか。

 

 貯金するなり、株を買うなり、不動産を取得するなり、備えなくていいのですか。

 

 自分と愛する家族を助けてあげられるのは自分だけです。

 

 今からでも間に合います。備えましょう。まずは、出来ることから。

 

 貯金もなく浪費していれば、解雇された途端に「破産一直線」であり、「命の危険が近づく」ことを忘れてはいけません。

 

 かなり悲観的ではありますが・・・。

 

 命は一つだけであり、失うと取り返しがつきません。

 

 「悲観的すぎる」くらいの備えでちょうどいいと、私は考えます。

 

 電気代が払えずに電気が止まれば「冷暖房が使えない」。

 

 スーパーでお金が払えなければ「食材が買えない」。

 

 ・・・この恐怖を忘れてはいけません。

 

■「見栄」はリスクになりつつあります

 無理して見栄を張り、分不相応の高級品を買って自分を飾ったとして、その身なりで判断して寄ってくる輩にロクな人はいないと思うのです。

 

 「自分」に魅力を感じてくれているのではなく「お金を持っていそうな雰囲気」に寄ってきているだけですから。

 

 見栄を張れば、そうした有象無象の輩ばかりが寄ってきます。

 

 逆に慎ましく身の丈に合ったものを愛用し、仕事に励んでいれば、「自分」「自分の仕事ぶり」に魅力を感じた人しか寄ってきません。つまり、厄介な人を吸い寄せないのです。

 

 「目立たないこと」が一番の防衛手段です。

 

 最近は強盗事件も多発しており、治安も悪くなってきています。日本国内であっても

 

 「目立つこと」「お金がありそうに見えること」はリスク

 

 となりつつあります。

悪い人に目を付けられないように・・・出典:いらすとや様



 また特に日本ではアメリカなどのように、お金持ちを「ヒーロー」「努力を重ねて結果を掴んだ成功者」として扱う文化があまりありません。

 

 どちらかというと「嫉妬」「反感」の対象になりがちです。

悔しい!妬ましい!!・・・出典:いらすとや様



 お金持ちを見て「怪しいことして稼いだんだろう」「所詮は親の七光だろう」などと反感を抱いたことは、誰しも一度はあるはずです。

人間の汚い部分ですね・・・出典:いらすとや様



 先日の広域強盗事件でも、犯人は「お金を持っている老人から奪ってやろうと思った」などと話しているようで、

 

 「お金がある」(と思われる)こと

 

 自体が危険なことになってきています。

危険!・・・出典:いらすとや様



 「高級品ばかりで身を固める」ということは、

 

・「私はお金がありますよ」(しかも隠そうともしない)

・「強盗さん、私を狙うといいですよ」

・「私はリスク管理が出来ない愚か者ですよ」(わざわざ狙われようとする)

 

 ということを自ら公表しているようなものです。

 

 厳しいようですが、そうなりつつあるのが現実です。

 

 ちなみに強盗に入られた場合、渡せるものが無ければ腹いせのために、あるいは

 

 「一人殺せば隠してあるものを出すだろう」

 

 と危害を加えられる恐れもあります。

 

 強盗からすれば「高級品が多いけど現金がほとんどない」「実は借金でまかなっている」と説明しても

 

 「出し渋っている」「コケにされている」

 

 としか感じません。強盗だって必死です。

 

 非常に危険な状況に追い込まれます・・・。

極度の緊張状態で、後先考えず・・・出典:いらすとや様



 変な輩に目を付けられないためにも。身の安全のためにも。

 

 分かりやすいブランド品や高級品を見せびらかすのはやめておきましょう。

 

 贅沢したいなら、家の中や下着など、他人から見えないところでしましょう。

 

 「見栄」という形で見せびらかし、反感を買うのを避けましょう。

 

 出来ることなら見栄の張り合いから離れ、お金を残しましょう。

 

 「お金があるのを悟らせない」という意識を身に着け、難を逃れましょう。

 

■「となりの億万長者」にも記述が

 投資家であれば一度は聞いたことがあると思いますが、「となりの億万長者」という本があります。この本でも、資産のある家庭は意外と質素だと説いています。

 

ブルーカラーの仕事をしている人が多い(見栄を張る必要がない)

・時計はセイコーが多数派(安くて丈夫、ロレックスとかは買わない)

・スーツもせいぜい5万円程度までのもの

・高級車も買わない

・無駄遣いせずに教育と投資にお金を充てる

 

 などの話が有名ですね。この本はアメリカの本ですが、「倹約は美徳」という点で日本人にもなじみやすい一冊だと思います。

 

 「勤労し、倹約し、堅実な投資をし、そして豊かさを手に入れる」

 

 ということですね。ぜひ一度読んでほしい一冊です。

 

 投資家たるもの、「見栄」なんかで浪費していてはいけません。

 

 投資家なのですから、「投資」にお金を使うのです。

 

 投資をしない人であっても、お金という「備蓄」のために倹約するのです。

 

 そのために見栄を慎み、地味に生活するのです。

 

 「見栄」という危険な行為を避け、安全と豊かさをつかみましょう。