こんにちは、シーラカンスです。
読者さんにはお馴染みですが、私は米国と英国の16社に投資しています。
・「投資に値する」
・「事業が手堅い」
・「一生付き合えると感じる」
と確信できた会社の株だけを買い、自分好みのポートフォリオを作って運用しているのです。
構成銘柄が手堅い代わりに、「総資産の8割を投資」「個別銘柄だけ買う」と、資産配分(アセットアロケーション)ではリスクを取っています。
今回は「米国株と預金」についてです。
■外国の会社の株は怖い・・・?
たまに、
・「外国の株はよく分からないよ」
・「危ないよ」
・「日本の会社のほうが安心できるのに」
・「そもそも株ってだけで危ないのに何で外国の株を買うの?」
と心配になる人がいるようです。
ただ、私は逆に、
「よく分からないからこそ、世界中に広く投資したい」
と考えています。未来の景気も、その会社の製品やサービスの需要も、為替変動も一切分からないからこそ、「業種」と「国籍」を分散して投資したいと思うわけです。
■基本スタンスは「妄信しない」「分散」
日本の株だけでは、日本国内で何か災害や経済危機があった時に、損失をもろにかぶります。日本政府も「税金を搾り取る」ことしか考えておらず、信用できません。
また逆に米国株だけでは、米国政府の政策や米国の景気に影響されます。
だからこそ私は日本株ではなく米国株を買いますが・・・。
「米国株なら安心だ」と妄信せず、あえて、投資効率が多少落ちるのを承知で英国株も買っています。
つまり、「国」さえも信用していないため、分散しているのです。
また、私は投資先企業も全面的には信用していません。
もちろん個人的には好印象を抱いている会社のみに投資していますが、妄信までは出来ません。製品は好きですが、やはり「妄信」はいけません。「健全な疑いの目」は大事だと思っています。
投資を長くやっていれば、1社くらいはつぶれるかもしれませんし、不祥事を起こすかもしれません。景気悪化に呑まれ、減配してくるかもしれません。
米国企業で「減配」となれば大変なことであり、
・「経営の失敗」
・「経営者のクビが飛ぶ」
ことを意味し、一気に株が売られてしまいます。そうなると大損害です。だからこそ、米国企業の経営陣は必死になって配当を出そうとします。
直近の例では、コロナの影響で減配を発表したロイヤルダッチシェルなどが有名ですね。過去80年間で初めての減配ということで、一気に株価が下落してしまいました。
だからこそ、食品や医薬品・石油などといった「伝統的で堅実な業種」の「配当貴族」の会社を選んで「減配」される可能性を下げ、それすらも分散しています。
もし仮に1社潰れてしまったとしても、私のポートフォリオへの影響はせいぜい5%程度であり、これは配当で取り返せる程度の損失です。私のポートフォリオでは年間3%は配当利回りが取れますから、2年あれば損失は補填できるでしょう。
ここまで分散していますから、「外国の株」を「投資信託ではなく個別株で」買うのが怖くないのです。ここまでやってダメだったら、もはや何をやってもダメでしょう。
■「外国の会社」は日本でも浸透しています
「外国の会社」とだけ聞くと、
・「何だかよく分からない」
・「投資は危険そう・・・」
と思いますが・・・。
実は日本の社会でかなり広く根を張って商売をしているのです。
私のポートフォリオから例を挙げると・・・
・スマホ(アップル)
・シャンプー・石鹸(P&G・ユニリーバ)
・ジュース類(コカコーラ・ペプシ)
・医薬品(ファイザー・GSK・ジョンソン&ジョンソン)
・化学製品(スリーエム)
・調味料(マコーミック ※日本では「ユウキ食品」)
・お酒(ディアジオ)
・石油(エクソンモービル)
・クレジットカード決済(ビザ)
などなど、身近なところに浸透しています。
「よく分からない」会社ではなく、「身近な会社」ばかりなのです。
これらの企業の製品やサービスを全く使わない、というほうが難しいほどです。
特に私の場合、
「投資先企業のものを実際に使ってみる」ことを好みます。
・シャンプーは「H&S」(P&G)
・柔軟剤は「レノア」(P&G)
・固形石鹸は「ダヴ」(ユニリーバ)
・炭酸飲料は「コカコーラ」(コカコーラ)
・カードは「VISA」(ビザ)
などなど、自分で実際に製品を買い、使っています。その製品の品質の良さや香りの良さ、便利さなどを毎日感じるわけですから、その製品・サービスを提供する会社の株を自信を持って買うことができます。
だって自分が「これいい!!」と思っているのだから。
また、洗濯洗剤や食品などの分野に関しては、日本の消費者は非常に厳しい基準で製品を選びます。品質への厳しさは、おそらく世界一でしょう。
そんな日本社会で受け入れられて定着し、しかもお店で売り場面積をかなり確保できている、あるいは多くの人がサービスを使っている・・・というのを目にすれば、何も怖くありませんね。
■「預金は安心」?・・・結構破綻していますよ
私・シーラカンスはポートフォリオに定期預金を含めて(20%程度)いますが、実は銀行も信用していません。
あくまでも「投資先企業」と同列に、厳しく考えます。
私の場合は地元の信用金庫に預金していますが、あくまでも民間企業であり倒産の危険はあります。
「金融機関だから安心」なんて、思っていないのです。
また個人的な逆恨みではありますが、
「カーローンを通してくれなかったじゃん」
というのもあります。
今考えてみれば、勤続年数や職種、年収などの面で「仕方ないことだったんだ」と分かりますが・・・やはり「融資が本業なのに融資をしない金融機関って何なの」という思いはあります。だから私はクルマはキャッシュで買いました。ローンは意地でもしません。
借金でクルマを買わずに済みましたから、投資をしている今はむしろ感謝しているくらいです。
調子に乗って新車なんて買っていたら、投資なんて考えもしなかったと思います。それでも、ちょっと一歩引いた眼で金融機関を見てしまいます・・・。
国内だけで考えても、倒産した金融機関はたくさんあります。
・山一証券
・三洋証券
・日産生命
・千代田生命保険
・国民銀行 など
経営破綻により消滅・吸収された信用金庫・信用組合もあります。
・宇都宮信用金庫
・小川信用金庫
・釜石信用金庫
・わかば信用金庫
・木津信用組合
・コスモ信用組合
・大阪信用組合
・三福信用組合
・東海信用組合
・田辺信用組合 などなど
大半がバブル崩壊関連とはいえ、結構な数の金融機関が破綻しています。「金融機関だから」を理由に、安心などできません。また、「預金保護制度」は一応ありますが、どこを探しても
「預金保険機構の準備金の額」
が出てきません。知られたくないのかな?
以前、何かの本で「国内全預金高の2%もない」というのを読んだ気がします。案外、その程度の準備高しかないのかもしれませんね。こうなると、複数の金融機関が同時期に破綻した場合、本当に保障してくれるのでしょうか・・・?
だから私は預金の比率を抑え、「定期預金はポートフォリオの20%程度」と決めています。
一時的に比率が上がることはありますが、やたらに預金するのは逆にリスクが高いと考えています。
「なぜ利息もほぼくれないのに、破綻リスクを負わなきゃいけないの?」
としか思えないからです。リスクに対してリターンが見合わないのです。
「破綻のリスクがある」のが同じだったら、堅実な会社の株を買っても同じことじゃない? と私は思います。利息(配当)もいいですから。
・大半の銀行・信用金庫の定期預金利率:0.002%
・「シーラカンス財団」の利回り:約3%
私が1年間に受け取れる利息(配当)は、
「定期預金1500年分」
と同額ということになります。リターンが1500倍にまで跳ね上がるなら、多少のリスクなど気になりません。
少なくとも、田舎で殿様商売をして胡座をかいている地元信金に預金するよりは納得できます。
信用金庫や銀行が悪いというわけではありませんが、私にとっては
「それ以外に魅力的な入金先がある」
というだけのことです。
■「稼ぐ力」で考えるなら米国企業のほうが安心
また、経常利益で考えても段違いです。
私の投資先企業を例に挙げます。
・ウォルマート:205億ドル(2兆6500億円)
・ジョンソン&ジョンソン:165億ドル(2兆730億円)
・VISA:138億ドル(1兆7800億円)
・フィリップモリス:110億ドル(1兆4300億円)
・コカ・コーラ:97億5000万ドル(1兆2600億円)
・ペプシ:90億7000万ドル(1兆1750億円)
・ファイザー:83億5000万ドル(1兆81億円)
・スリーエム:67億ドル(8161億円)
では、国内の金融機関はどうでしょうか?
・三菱UFJ:1兆5376億円 (※国内で最大の経常利益)
・三井住友FG:1兆406億円
・みずほFG:5598億円
・京都中央信金:613億円(※信金で最大の経常利益)
・岡崎信金:483億円
・城南信金:430億円
・近畿産業信用組合:283億円(※信組で最大の経常利益)
・長野県信用組合:245億円
・大阪協栄信用組合:192億円
業種はもちろん、事業規模や範囲は違いますが、どちらが安心できるでしょう?
私としては、
「これほど稼ぐ力があるなら、金融機関と同様か、それ以上に安心していられる」
と考えます。圧倒的な利益を稼ぎ、政治力も強く、製品のブランド力も強烈な企業たちであります。よっぽどのことが無ければ潰れないでしょう。
暴落するときはありますが、それは「株を買うチャンス」です。株価が暴落していても配当が維持される場合、配当利回りが跳ね上がります。
潰れそうにない会社の株が安く、しかも配当が維持される・・・。
私には、「金利(配当)大サービスキャンペーン」に見えます。
そもそも株を売るつもりはないのですから、
「一生預けておいて利息をもらい続ける高利回りの定期預金」
のようなものです。
「コカ・コーラ銀行」「ウォルマート銀行」という考え方もできます。
私にとっては銀行よりも米国株のほうが安心に思えます。
私にとって、「外国株への投資」は恐れるに足りません。
だから私は銀行にあまりお金を預けず、米国・英国の会社に投資します。