不利と分かっていても個別株で運用したい

 こんにちは、シーラカンスです。

 

 私は、米国と英国の企業16社に投資をしています。

 

 投資信託ETFは一切保有せず、全て個別株で運用しています。

 

 食品会社や製薬会社などの手堅い銘柄で固めてはいるものの、なかなかリスクを取ったスタイルといえます。

 

 色々なブログを読むと、投信やETFをメインに投資されている方が多いですね。投資対象は違っても、参考になる点が多く、勉強になります。それぞれの目標に向かって、長期投資を続けていきたいですね。

 

 ところで、投資リターン的には

 

 「アクティブ運用よりインデックスのほうが成績が良い」

 

 と言われています。確かに、SP500の平均利回りは8.6%前後と素晴らしく、私のポートフォリオよりもはるかに結果が出ています。

 

 一方、私の場合は

 

 「年間利回りが3%くらい出てくれたらいい感じ」

 

 という運用をしています。これは

 

 「米国債よりは悪いけど、ドイツ国債よりはいい」

 

 程度の利回りです。

 

 正直なところ、「爆発的にお金が増える」・・・という感じの運用ではありません。また、「セミリタイア」「FIRE」も、おそらく出来ないでしょう。個別株を買い続けながら、定年まで働くことになると思います。

 

 もちろん、投資手法として「不利な戦略である」ことは承知の上です。

戦略的不利は承知の上です・・・出典:いらすとや様



 それでも私は、個別株投資が大好きです。

 

 それでも私は、個別株を買いたいのです。

 

 今回は「自分ですべてやりたい」という記事です。

 

(※投資信託ETFで運用する人を悪くいう意図は全くありません。同じ投資家として尊敬しています。気を悪くする方がいたら、申し訳ありません)

 

ETF自体はいいものだと思う・・・たぶん私が偏屈なだけ

 

 私が不利を承知で個別株を買い続けるのは、

 

 「自分の責任で、自分の判断で運用したいから」

 

 です。

 

 投資しているのは私なのだから、株券の名義(電子化されていますが)は自分であってほしいのです。たとえ配当金がいちいち課税されたとしても。

 

 投資信託などの場合、保有株は運用会社のものであり、その運用会社に「出資させてもらう」「ちょっと一枚嚙ませてもらう」イメージ・・・と個人的に捉えています。

 

 「運用会社の株」「運用会社の出資証券」を買っているイメージですね。

 

 私たちは、投資比率に応じて分配金をもらったり、再投資をしてもらうわけです。

 

 つまり、投信(ETF)に投資する場合、「株」にではなく、「運用会社」に投資しているという考え方です。

 

 「株」はあくまでも運用会社のもの、自分のものではないのです。

 

 大富豪と同じような「優秀な運用マネージャーを雇い、じっくり運用して増やしてもらう」「世界中の会社に投資する」という、夢のような投資が出来るわけですね。

 

 ただ私は・・・どうしても、生理的に受け付けなかったのです。

 

 どうしても、「人任せ」というのが受け付けないのです。

 

 運用会社が優秀なのは分かってます。

 

 自分で同じような運用をするには巨額の資金が必要なことも、自分で運用するよりリターンが良いのも分かってます。

 

 実際に買ってみたこともあります・・・でも、どうしてもダメでした。

 

 お金のことに第三者を噛ませたくないのです。

 

 お金を人任せにしたくないのです。

 

 私のお金は、私の責任で、私の名のもとに運用したいのです。

 

 私は「出資者」ではなく、「株主」になりたいのです。

 

 「つまらないこだわり」なのは分かっています。

 

 「リターンが悪いのは事実じゃん」・・・それも、分かってます。

 

 あくまでも「私には向いていなかった」というだけの話です。

 

 これが、私が個別株で運用している理由です。

 

■自分に一番合っている手法だったから

 

 運用会社に頼らずに自分で運用するとなると、

 

・「何を買うか」

・「どれだけ買うか」

・「現金はどのくらい残すのか」

・「どのくらいのリスクを受け入れるか」

 

 などをすべて自分で決めなくてはいけません。

 

 ただ私は、そういったことを考えるのは向いていたようです。

 

 「めんどくさい」ではなく「全部自分好みにできるじゃん」と考えたのです。

 

 つまり、「投信で運用する」のは向いてなかったけど「個別株投資」については適性があったのです。

 

 もちろん株以外にも債券や不動産、高級時計、FX、トレード・・・などといった様々な投資対象があります。私自身、デイトレをやってみたことも、優待株投資をやってみたこともあります。

 

 金を買ってみたことも、銀貨を買ったこともあります。

 

 色々と少しずつやってみた感じですね。途中で投資自体を諦めなくてよかったです。

 

 色々試した末にたどり着いたのが「米国・英国株の個別株投資」でした。

 

 「一番うまくいっているから続けている」・・・という感じです。

 

 私の場合、ハイテク銘柄には目もくれず・・・。

 

 シャンプーやコーラ、医薬品などの「みんなが欲しがるものを作る会社」に惹かれるタイプの変態ですので、そういった手堅い会社を選んで投資しています。

 

 ある意味「退屈な銘柄」たちではありますが・・・。

 

 自分にとって株を買い集めることは楽しいことであり、楽しいからこそ続けられているのだと思います。「レアカード」を集めているような感覚です。

 

 「株数」・「配当金」という形で、成果が目に見えるのが良いですね。

 

だんだん育っていく・・・出典:いらすとや様

 「ドキドキワクワク」はしないですが、安心してぐっすり眠れます。

安心していられます・・・出典:いらすとや様



■「運用会社が破産した場合」の前例が分からない

 不幸にも投資先企業が破産してしまった場合、株は価値がなくなってしまいます。いわゆる「紙くず」という状態ですね。

民間企業である限り、可能性は0ではない・・・
出典:いらすとや様



 私のように個別株で運用している場合、1社が潰れてしまっても残りの銘柄でカバーが可能ですし、自分で選んだのですから

 

 「自分の見る目が無かったんだ・・・」

 

 と諦めもつきます。すべては自分の責任です。

 

 ただ、「ETFの運用会社が潰れた場合」は・・・?

 

・「分別保管しているから安心」

・「運用は他の証券会社・運用会社に引き継がれる」

 

 とは言いますが、何しろ前例がないため

 

 「実際どうなるの?」

 

 が分からないのです。

どう調べても、はっきりした答えは無かった・・・
出典:いらすとや様



 バブル崩壊のときに山一證券系の投信会社が潰れたことがあるようですが、この場合はいろいろあった末に三菱UFJ系の投信会社が引き継いだようですね。

 

 莫大な運用資産がありますし、大丈夫とは思いますが・・・。

 

 「大丈夫だと思われていた会社が破綻した」という例は多くあります。

 

 前例がないだけであって、ETF運用会社も例外ではないでしょう。

 

 「想定外」が起こるのが、株式市場です。

 

 「最悪の場合」をも想定するのが、投資家です。

 

 最悪、「ETFで運用していた全資産を失う」可能性だってあります。

 

 かなり意地悪な考え方ですが・・・すべて同じ運用会社のETFを買って運用する場合、「1社に100%集中投資している」という考え方もできます。

 

 もちろん、それを言い出したら「じゃあ証券会社も分散しないといけないのか」「運用会社も分散するのか」などということになり、キリがないでしょうが・・・。

 

 あくまでも個人的に

 

 「自分で各社に分散するのが心地いいから」

 

 個別株を直接買い入れて、分散投資しています。

 

■余談・・・車はマニュアル車を選びました

 余談ですが、私はマニュアル車に乗っています。

 

・「実家の軽トラ」

・「仕事で使う」

 

 などではなく、「自分でわざわざ探して、中古車を買った」のです。

 

 つまり、純粋に「自分の意志で」「あえて」選んだのです。

 

 「車を運転する」というのは「高速で移動する鉄の塊の機械操作」であります。

 

 私の場合、「自分ですべて思い通りに制御したい」と考えます。

 

 そのほうが安全で、かつ、楽しいと考えるからです。

 

 確かにAT車よりはめんどくさいですが、それ以上に「すべて思い通り」に出来るというメリットのほうを大きく感じるのです。

 

 また「歯車とレバー、シャフトで機械的に駆動している」という点も良いですね。

 

 シンプルであり、信頼できます。堅実です。

 

 車は一度買ったら、長い付き合いになりますから、信頼性が大事ですね。

 

 ある意味、投資も車も、同じ思想を持ち込んでいると言えますね。

 

・「シンプルであること」

・「すべて自分で制御できること」

・「他人や機械任せにしたくない」

・「長く付き合うと想定すること」

・「堅実であること」

 

 どんな投資対象であれ、自分が「この方法でいくんだ!」と確信できる投資を貫いていけるといいですね。コツコツと長く運用して、大きな果実を得たいものです。