「運転手さん、最近景気どう?」

 こんにちは、シーラカンスです。

 

 休日に早く起きたので「市内で一番遠い図書館に行こう」と思い立ち、スーパーカブ110で行ってきました。

 

 「市内の」とは言っても私が住む街はいくつもの市町村が合併してできた街ですから、合併前の市町村でいえば「5つくらい町をまたいだ旧町立図書館」ですね。海の近くの私の自宅から市内最北端の山奥までですから、なんと2時間近くかかりました。

 

 市内の図書館に行くだけでバイクで2時間とは。

 

 冷静に考えると「目的地が図書館」というツーリングって何なんでしょう・・・。

 

 「自分の住んでいる街って広大だったんだな」と実感しました。それと同時に「こんなに広大なのに、どの図書館で本を借りても返してもいいなんて、行政サービスってすごいんだな」とちょっと感動します。

 

 街中でも、山奥でも、同じサービスを提供してくれる市の職員さんありがとう。

 

 

 

 その日は図書館を2つ回り、走行距離は170キロ。いいツーリング(?)でした。借りてきた本は来週以降に一気に読むつもりです。

 

 山道をひたすらスーパーカブで走るのはかなり久しぶりのことで、走りながら色々と考えました。進めば進むほど標高が上がって寒くなってきて「パーカーを持ってきておいて良かった」、「山ってこんなにきれいなのか」「昼間に出かけることって最近なかったな」などなど・・・。たまには出かけてみるものですね。

 

■タイムリーな記述を見つけました

 ところで、私・シーラカンスは「本の中の参考になる文章」をノートに書いています・・・思いついたことや本の抜粋など、中学生のころからの習慣です。そうして書き溜めたノートをたまに見てはブログのネタにしたりしています。

 

 ノートを見てみると、タイムリーな文章がありました。

 

・『街の中を歩いただけで、拾いたくなるヒントや知恵は無数にあります。商売や日常生活に活かすこともできます。現に私だって、歩きながら、見ながら、聴きながら、次々と着想が湧き、新しくやりたい仕事が増えていきます』

邱永漢・著 『今の時代が読めますか』より抜粋)

 

・『まだ探しにも出かけていないのに、どうして「ない」と断言できるのですか』

 

・『その時代時代の風潮を無視してはいけませんが、それに付和雷同するのはもっといけません。必ず間違えます。みんなが不動産が駄目だと言うときは不動産の研究をして下さい』

邱永漢・著 『生きるヒント 生かせるヒント』より抜粋)

 

 邱永漢先生はこのブログでよく登場する作家さんで、バブル前後に活躍した「投資の神様」としても有名です。

 

 ノートにメモしておくと、あとでブログで紹介できるのでいいですね。

 

■運転席から景気を感じています

 私は仕事柄(夜勤のタクシー運転手です)夜の繁華街でよく待機しており、外をよく観察するようにしています。もちろん、街中を走り回りますから、街の人の流れや羽振りの良し悪しも何となく感じます。

景気敏感な仕事です・・・出典:いらすとや様



 金曜と土曜の夜は忙しくなりますが、朝方になると繁華街がガラガラになり、考えごとをするタイミングがあります。

 

 地面にポイ捨てされたおびただしい数のタバコの吸い殻を見れば、げんなりすると同時に、

 

・「このご時世、未だにこんなたくさんタバコを吸う人がいるのか」

・「しばらくタバコ会社は安泰だな」

・「ポイ捨てするような常識もリテラシーもない人が多いのか」

・「マネーリテラシーが無いんだな、資本主義って残酷だな」

・「禁煙なんて考えもしないんだろうな」

・「それにしてもお腹空いたなー」

 

 などと性格の悪いことをつい考えてしまいます・・・タバコ会社への投資は当分の間は続けてよさそうです。

 

 また店舗の壁に貼られたビールなどの広告を見れば「マーケティングが上手いなぁ」「そうやって訴求するのね」「利益率っていいのかな、逆に広告を打ちまくらないといけないほど稼げてないのかな?」「酒税ってどれくらいなんだろう?」と疑問が生まれます。

 

 更地に建設されたビルを見て「鋼材って今高いんじゃないのかな」「家賃は引き合うのかな」「職人さんの日当が高騰してるって建設関係のお客さんが愚痴ってたな」 「建設用H鋼で国内首位の東京製鐵(5423)って儲かってるのかな」。

 

 学会帰りのお医者さんに乗っていただいて、製薬会社がお車代として配る「タクシーチケット」に書かれた会社名を見て「最近この会社、よく見るなぁ」「学会ってあまり増えたり減ったりがない、製薬会社は手堅いな」。

 

 ・・・どんどん発想が生まれます。

 

 

 ところで、例年はお盆の後(8月下旬)~9月半ばまでが暇になり、そこからだんだん忙しくなるようですが、今年はタクシー需要が戻らず、暇となっています。

 

 「日経平均は高いけど、実体経済は厳しいな」と肌で感じます。チップをくれるお客さんも最近は減りました。物価高とインフレの影響で夜の街も厳しいようです。

 

 「近いうちに暴落とか来るかも」とひそかに警戒しています。

 

 

 昔から「タクシー運転手は景気の最前線」(=好況不況が敏感に分かる)とは言いますが、まさにその通りだなと実感しています。

 

 「運転手さん、最近の景気はどう?」とたまに聞かれますが・・・。

 

 それに対しては「日経平均は高いけど、実際の景気はあまり良くないですね。物価高で皆さん厳しいようです」と答えています。

 

■投資戦略を練るチャンスかも

 日経平均が高騰し、IT系の米国株なども人気ですが、私はあえて「生活必需品」などの地味な銘柄を研究します。邱永漢先生の言う『その時代時代の風潮を無視してはいけませんが、付和雷同するのはもっといけません』を守ろうと思います。

 

・株高の時に「生活必需品セクター」に目を輝かせる変態はあまりいません。

・逆に今こそ研究する時期な気がしています。

半導体はこの先も必要とされます。この流れは止まらないでしょう。

・「半導体チップの作り方」などを勉強して次のチャンスに備えるのもいいですね。

 

・「半導体製造に使うガス」など関連銘柄もアリかもしれません。

・「不況でも買わなきゃいけないもの」を作る会社は手堅いです。

・「株価が半分になっても自信をもって持ち続けられる会社」がいいですね。

・株価半額で買い増せば損益分岐点が下がり、含み益を確保できます。

 

■街を歩いてヒントを

 電車通勤の方なら街中を歩き、駅に行くときにヒントがあるかもしれません。

 

 「このお店、最近流行ってるな」「ここ、値上げしてからお客さんが一気に減ったな」「この中吊り広告、最近よく見るな」「Androidを使ってる人が増えたな、Iphoneが買いにくくなってるのかな、円安の影響か」・・・。

 

 ちょっとしたことですが、投資のヒントがあるかもしれません。