上司は「お悩み相談窓口」ではない

 こんにちは、シーラカンスです。

 

 今回は、仕事ネタについてです。

 

 「職場で不平不満を言うのって無駄なのにね・・・」という記事です。

 

■運転手は文句を言いがち

 私はある運送会社で、自動車部品を運ぶ運転手をしています。

 

 人によって配達ルートは様々です。私の会社の場合、

 

 ・部品メーカーと物流センターを往復する人

 

 ・物流センターと自動車工場を往復する人

 

 に分類することができます。すべての便に共通することは「物流センターで積み下ろしすること」です。

 

 この物流センターは、荷主さんでもあり、ここから仕事をもらっている形です。

 

 毎日同じルートを回る定期便の仕事ですから、毎日同じような時間に、同じような運転手さんと会うことになるわけです。

 

 当然、会えば「最近どうですか?」とか「荷物の量やルートって今どんな感じ?」とか、仕事について聞くわけです。私生活について聞いても仕方ないですから。

 

 そうすると大体、荷物の量やルートに関する不平不満を聞かされるわけです。

 

 よく聞くと、毎日同じようなことを言っているわけです。

 

 しかも大体同じ人。

 

 彼らにとっては、私は「グチを聞いてくれる人」「話しやすい同僚」なのでしょう。

 

 ただ内心、「なんだかなぁ・・・」と、ちょっとげんなりとするのです。

 

 朝から聞かされる身にもなってほしいものです・・・。

 

 やる気が削がれます・・・。

 

 こっちは「よし、サッサと荷降ろしするぞ!」と燃えてるのに。

 

■たまに上司にキレてる人もいますが

 時には、直属の上司にキレてる、というかケンカ腰で物を言う人を見かけます。

 

 あまりの仕事量の多さ、不公平感、給料に反映されないというタダ働き感・・・。

 

 気持ちは分かります。よく分かります。何回言っても改善されないから。

 

 ただ私は、

 

 「無駄なことしてるなぁ」「感情の無駄遣いだなぁ」

 

 としか思えないのです。

 

 言っても変わらないのにね・・・と。

 

■上司に何を期待してるの?

 

 仕事中に周りを見渡すと、上司を

 

 「お悩み相談窓口」

 

 と勘違いしている運転手が多いな・・・と感じます。

 

 恐らく、

 

「言えば改善してくれる」「大変だと分かってほしい」

 

 という期待感がまだ、心のどこかにあるのでしょう。

 

 ただ、私からすると「甘いなぁ・・・」と思うのです。

 

 上司の本来の仕事は部下のマネジメントであり、社外・社内の調整、欠勤者が出た場合の代走(代わりに集配に行きます)であります。

 

 「お悩み相談窓口」でも、「カウンセラー」でもないのです。

 

 あくまでも、「社内でそういう役目、立場を担っている」というだけの、一人の社員なのです。正直、ボロクソに言われてるのを見ると、ちょっと可哀想ですらあります。

 

 物を言う運転手側も、心のどこかで「キレても解雇されない、出入り禁止にならない」という甘えもあるのだと思いますが・・・。

 

 職場でキレるのは、結構見苦しいものです。

 

 また、運転手の要望を聞き入れ、配達ルートを動かすということは、部品メーカー、物流センターと調整が必要であり、そうそう簡単にできるものではありません。

 

 さらに、基本的に会社というのは

 

・「お金をくれる人」

・「お金をより稼ぐ人」

・「立場の強い人」

 

 を優先します。当然です、営利組織ですから。

 

 荷主さんや元請け(物流センター)に嫌われるくらいなら、運転手に我慢をさせようとなるのは当然のことです。会社にとって、荷主さんは「お金をくれる人」であり、運転手は「自社の人」「お金を出さないといけない人」ですから。

 

 そう考えると、運転手としての最適解は

 

「期待しないこと」

 

 に尽きます。

 

 

■私は期待していない

 声の大きい運転手が色々言っても無理な配達ルートが変わらない・・・ということは、すなわち、

 

「嫌なら辞めろ」

 

 という、物流センター・会社側の意思表示とも考えられます。

 

 であるとしたら、そもそも仕事について不平不満を言うのは無駄でしょう。

 

 だって改善する気ないのだから。

 

 トラックの台数増やすと、お金がかかるから。

 

 運転手の休憩が取れない、タイムリミットが厳しいなど、「知るかそんなもん」の一言でしょう。

 

 だから私は、仕事上の不平不満は上司にあまり言わないようにしています。

 

・「この人に言っても無駄」

・「この人はただの伝書鳩、会社の意向を言わされてるだけ」

 

 と、半ば諦めているからです。

 

 また単純に、上司に嫌われても良いことはないからです。

 

 上司を言い負かして、私にメリットはあるのでしょうか・・・?

 

 それならまだ、工場の出荷係さんと話して、現場レベルでこっそり作業改善したほうが有益です。

 

■というか、嫌なら辞めればいいのにね

 運転手側にも問題はあります。

 

 なまじ、「出来てしまう」から、改善されないのです。

 

 運転手が次々とその便を拒否すれば、嫌でも改善せざるを得ないでしょう。

 

 もしくは、運転手が過労で倒れるか、荷物の遅延で自動車工場のラインがストップするか。

 

 実害やけが人、死人が出るまでは変わらないでしょう。

 

 また、その運転手たちにしたって、

 

 そんなに今の仕事が嫌なら転職すればいいのに、

 

 とも思います。幸い、「大型免許所持」というのは、かなり強い武器であります。

 

 いくらでも転職できます。「現役ドライバー」であれば、引く手あまたです。

 

 それをせずに、「嫌だー、辛いー」とグズグズ言い続けるのって、ちょっとどうなんだろうか・・・と、個人的には思ってしまいます。

 

■社内で何かあったら労基へ行くだけです

 私は以前、ある工場で派遣社員として働き、左手をケガしたことがあります。

 

 そして、労災隠しに遭いました。

 

 それ以来、「会社」というものを一切信用していません。

 

 もし社内でパワハラや給料未払いなどの違法行為があったなら、上司に相談などせず、即座に労基に駆け込みます。

 

 会社は基本的に「もみ消したがる」ことを知っているからです。

 

■別に転職に抵抗ないですし

 また私自身、職歴が結構グチャグチャであります。

 

 転職に対しての抵抗感は、あまりありません。

 

 別の運送会社に行くのもいい。

 

 バスの運転士さんとして働くのも良い。

 

 タクシーの運転手さん、ルート配送、介護施設の送迎、タンクローリー・・・運転の仕事だけ見ても、多種多様な仕事があります。

 

 また、工場の仕事も良いなと思います。

 

 製造だけでなく、総務、資材、倉庫、物流課など、いろいろあります。

 

 今の会社があまりにひどければ、転職しても良いと思っています。

 

 運転手として、別の業種でキャリアを積むのも良いと考えています。

 

 ただ、今のところは

 

 「辞めるほど嫌というわけではない」

 

 から、今の会社で運転手を続ける・・・というだけのことです。

 

 少なくとも、「この会社を辞めたら行くところがない」と思い詰めて無理をするよりは、健全だと思います。 

 

 もしこの記事を私の上司が読んだら、悲しむでしょう。

 

 でもいいのです。「期待しない」・・・これが私の生存戦略ですから。