こんにちは、シーラカンスです。
今回は「転職したいほど気に入った会社の株だけを買おう」という記事です。
■「株式会社に勤めるリスク」を考えていますか
会社に雇用される「会社員」として勤める場合、誰一人、例外なく「集中投資」としてかなりのリスクを負っています。
ほとんどの人は気づいていませんが・・・。
会社に正社員として入社・中途入社するということは、
・収入源をその会社に握られるということ
・週に5日間、大半の時間をその会社に捧げるということ
・一緒に働く人を選べないということ
・適性に合わない、望まない配属になる可能性があること
・転勤や単身赴任の可能性があること
・職種により、仕事中の死傷の危険があること(警察官、消防士など)
・ある日突然倒産し、勤務先が消えてなくなること(私は一回ありました)
であります。
このうち、私は
・「収入源をその会社に握られるということ」
をとても大きなリスクだと感じています。そのほかにも気になることはあるものの、これが一番のリスクだと思います。
要するに「会社に逆らえない」ということです。
転勤や業務命令を拒めば、降格や減給、解雇などの処分があるからです。
たとえ嫌なことがあったとしても、逆らえば解雇されるわけです。
会社からしたら「嫌なら辞めろ」くらいのものでしょう。
また、「就職」(正社員としてフルタイム勤務)は、一人1社しかできません。
「2社で働いている」といった場合でも、どちらかが本業、どちらかが副業になるはずです。
基本的に、「就職」は「集中投資」なのです。
不思議なことですが、
「株を買うリスク」
を怖がる人は多いのに、
「株式会社(しかも1社に全てを委ねる)に勤めるリスク」
を騒ぐ人って、いないものですね。
分散の利かない、極端な「集中投資」なのに。
■株式投資は分散できるよ!
一方、「株式投資」に取り組む投資家にとっては、基本的に「1社に全力投資」というのはあり得ないことです。
負ければすべてを失うからです。
信用取引なら、借金を負うかもしれません。
ほとんどの投資家はリスク管理を考え、何社かに投資先を分散します。
分散して、リスクを下げるのです。
1社潰れても、他の会社の利益でカバーできるようになります。
私の場合は16社と現金、SP500を買う人なら米国500社・・・と分散されるわけですね。
さらに、その人の性格や適性、専門知識によっては、株券以外にも
・債券
・不動産
・リート
・貴金属
・高級時計
・外貨
・太陽光発電などの事業
など、株券以外の対象にも手広く分散していきます。
この「何を買うか?」「どの会社を選ぶか?」こそ、投資の醍醐味です。
これこそが楽しいのです。
投資対象、選んだ銘柄により、成績はかなり上下するからです。
自分の選択が正しかったか、間違っていたかは、「総資産額」が証明してくれます。結果はすべて、自分に返ってくるのです。
その人の思想、哲学、人生経験、性格がもろに反映されます。
これこそ、その人の
・「アセットアロケーション」(資産の種類を決める)
・「ポートフォリオ」(具体的な銘柄を決める)
となるわけです。
これらは、「みんな違って、みんないい」ものであり、自分で決める必要があります。
自分にとって最良のアセットアロケーション・ポートフォリオは、自分にしか組めないからです。
また、自分で完全に納得し、迷いの一切ない状態でなければ、投資を続けられないからです。
■どうせなら「就職したい会社」を選ぼう
長期投資に取り組む場合、私、シーラカンスは
・「転職できるなら、ぜひ入社してみたい会社」
・「定年まで勤められる会社(=つぶれなさそうな会社)」
という視点から見て探してみることをおすすめします。
「転職したい」と思えるということは、その会社が好きだということです。
また、「定年まで勤められそう」と感じられたということは、その会社に安定性や将来性を感じ取れたということです。
さらに、「定年まで潰れなさそうな会社」を選ぶとなると、自然と保守的な銘柄や、シェアを独占している銘柄ばかり選ぶこととなります。銘柄選びに迷うなら、「配当貴族」や「配当王」から選ぶと大失敗は避けられるでしょう。
ポートフォリオも安定性重視のものとなっていきます。これもメリットです。
ただ、どんな優良企業であっても、不況のときには株価は叩き落されます。
不況下のその時、その会社の中の人たちは、そしてあなたは、
「自分の勤め先の株価が下がったから退職しよう」
なんて思うでしょうか?
思いませんよね。
「定年まで勤めたい」と思って、就職したのですから。
株価など、働く分にはあまり関係ないはずです。
そもそも、不況のときに転職活動などをするのは、得策ではありませんから。
また、優良な会社であれば、不況時にも利益は上がりますし、株価や業績が戻るのも早いものです。
私たちも、その会社の中の人たちと同じような
「定年まで付き合う(株の場合は一生続けられます)」
という覚悟を持って、株を買いたいものですね。
長期投資家が株を買うと、一生の付き合いとなります。
一生付き合うなら、自分の「好き!」も大切な要素です。
・「この会社、やっぱいいな」
・「この会社の製品、品質が良くて好きだな」
・「またこの会社の株を買い増しできた、嬉しいな」
・・・そう思える銘柄に出会えたら、投資家として幸運だと思います。
少なくとも「株式会社1社だけに勤め、そこからだけ給料をもらう」、「貯金は少なく、あればあるだけ使ってしまう」「ローンまみれ」という
「労働者人生」
よりはよっぽどリスクは低く、幸せな一生を過ごせると信じています。
■自分の「好き!」を大事に
一般的には
「銘柄に惚れるな、株はお前のことなど知らない」
などの格言があり、銘柄に惚れこむのは良くないこととされています。
ただ私は、「大いに惚れ込めばいいじゃん」と思っています。
「自分が気に入った、好きな銘柄」が何社もあって分散できていれば、むしろそのほうが良いと思っています。
好きじゃなかったら、長い付き合いなんて無理ですから。
だいたい「個人」投資家なんだし、好きにすればいいじゃん。
そう思います。自分の「好き」という感情を大事にしましょう。
■「良い!」と思った会社と一生付き合おう
私の場合、飲料・食品・製薬・タバコなどの株を好んで買います。どの会社も素晴らしく、入社させてくれるものなら入社したいくらいです。
・好きな「株」を一生楽しみながら続けられる。
・自分がこれと見込んだ、大好きな銘柄の株を買い続けられる喜び。
・それらの企業は時間をかけて、配当金と株価上昇という形で応えてくれる。
・私の人生を、英米の大企業たちが全面的にバックアップしてくれる。
いい投資家人生だな、と思います。