初心者こそリスク低減。「退場」だけは避けたい

 こんにちは、シーラカンスです。

 

 このブログを書き始めてから、7か月が経ちました。案外、あっという間だったような気がします。

 

 今回は、現時点の私の資産について。そして、私と同じような米国株投資を始めたばかりの同志にお伝えしたいことを書きます。

 

シーラカンス財団の現在の資産価値

 さて、その間に、どれくらいの株が買えたのか、ふと気になり、確認しました。

時価総額:$3690($1=144.6円として、約53万3500円)

・現時点の損益:-$374.46(約5万4100円)

 

 10%くらいの損が出ていますね。しかし、半年ちょいで50万円ほどか・・・。

 

 人によっては「まだそれだけ?」と思うかもしれませんが、私個人としては「結構買えたなぁ」と感じています。この調子で買い続けていきたいと思います。

 

 含み損が出ていますが、そのうちプラスに転じるでしょう。実は、あまり悲観していません。

 

 保有銘柄の株価が下落し続けても、買い増しを果敢に続けていれば「損益分岐点」、「平均取得単価」は下がり、自然と利益が出やすくなるからです。

 

 また、株数が増えるにしたがって、配当もどんどん増えていくからです。

 

 そういえば、最近はヤフーファイナンスで自分のポートフォリオを見ても、

「へー・・・」としか思わなくなってきました。

 

 だってできることないし。

 

 だんだんと「鈍感さ」というか「豪胆さ」が少しずつ身についてきた気がします。

 

 長期投資では「ドタバタ」したら負けです。大きく、ドンと構えて投資を続けたいと思っています。

 

■「100万ぽっち、集中投資しろ」への怒り

 ネットでたまに見かける、

「50万、100万程度の金なら、集中投資してリスクを取れ、失っても働けば取り返せるだろ」

 という主張。

 

 あれ、ムカつくんですよね・・・長期投資推奨派の私は。

 

 言いたいことはいろいろあります。整理してみました。

 

・「100万円の重さ」をわかっていない。

 100万円といえば、私の手取り収入の4~5か月分くらいに相当する大金です。

 

 手取り月給20万円の人の場合、その人の状況にもよりますが、月に貯金に回せるのって5万円くらいだと思います。この人の場合、100万円を貯めるには20か月、1年8か月かかる計算となります。

 

 それだけ長い期間と、無駄遣いを慎み続ける努力をかけて、ようやく貯められるのが「100万円」なんです。

 

 それを「失ってもまた・・・」というのは、あまりにも無責任だと思います。

 

 正直、あれを書く人は、投資家として「リスクとコストの感覚」が欠落していると思います。「他人のことだしどうでもいい」という身勝手さが透けて見えます。

 

・「初心者にそんな危険なもの勧めるな」という怒り。

 せっかく投資に興味を持ち、勇気をもって踏み出した人に対し、なんて危険なことをそそのかすのか、という怒りもあります。

 

 だって、最初に大損したら、投資を辞めちゃうじゃないですか・・・。

 

 そして損した人は言うんです、「投資なんてするもんじゃない」と・・・。

 

 よしんば賭けに勝ったとしても、「投資家」ではなく「投機家」になっちゃうじゃないですか。

 

 「投機家」は証券の世界では必要な人たちではありますが、初心者に真似事をさせるのは違うと思います。

 

・「失ってもいい」なんて考えで株を買うなよ

 

 そもそも、「失ってもいい」という考えで買うような株って何なんでしょう。

 どう考えても「大損するかもしれない、でも噴き上がるかもしれない」というような、よく分からない会社の株でしょう。上がるか下がるかは50:50、運と相場次第。そんな銘柄を初心者に買わせるのは、無責任だと思っています。

 

・そもそも、「運」に自分の大事なお金を任せるな

 儲かるか、大損するかは運しだい・・・。

 

 それって、ほかの「ギャンブル」と、何が違うんでしょう?

 

 それを認めるなら、「競馬で大穴狙い」だって、「宝くじを100万円分買う」だって、「投資」だって言い張れますよね。

 

 無責任な主張を真に受けて、100万円を「運試し」に使って、失ったとしても、誰も補償なんてしてくれないのです。

 

 便利な免罪符「投資は自己責任」・「お前がやったんだろうが」で反撃されて終わりです。

 

 「運」などという、オカルティック、かつ自力でどうにもできないものに自分のお金を任せてはいけません。

 

 以上のような思いから、私は「100万ぽっち・・・」に怒りを感じます。少なくとも、私の周りの人がそれを真に受けようとしていたら、絶対に止めます。

 

 たとえ殴りつけてでも。嫌われても。

 

 大事な人だからこそ、止めると思います。 

 

■「じゃあどうすればいいんだよ」への答え

 

 私だったら、「米国優良株を買え」と答えます。

 

 投資の元手である「給料」は、「命を削って作った、貴重な資源」です。

 

 名の通った、いいものを買いましょう。

 

 すぐに買う決心がつかないなら、定期預金でも、債券でもいい。

 

 心の準備ができてからでいいから。

 

 「投機」に走るのは待ってほしいのです。

 

 今回、私は「値動きが安定していて、配当や利子が読める」ものを勧めます。

 

 具体的な例を挙げます。

(今回は英国株は省きます。最初は王道の米国銘柄で慣れてほしいからです)

 

・KO(コカ・コーラ

・PEP(ペプシコ

・PG(P&G)

・JNJ(ジョンソンエンドジョンソン)

・PM(フィリップモリス

・PFE(ファイザー

・MCD(マクドナルド)

・MKC(マコーミック)

 

 これらの銘柄に共通することがあります。

・すべて口に入るものか、体につけるものを作っている。

・その分野で世界一である。絶大な信頼感がある。

・スーパーやショッピングモール、ドラッグストアに製品・店舗がある。

・「米国株」を知らない人でも知っている会社である。

・何なら、家に製品がある。よく探してみてください。

・連続増配企業である。

・1株あたり、高くとも3万円で買えるため、分散が容易。

・PFE(ファイザー)に至っては、$44(6300円くらい)で株主になれる。

 

 最初は、これらの銘柄を勧めます。

 

 値動きは緩慢で、売買には正直適していません。

 

 ただそれは、「大損しない」「ドキドキしないで済む」という利点でもあります。

 

 また、すべての銘柄でそこそこいい配当が出ます。

 

 まずは、「株を買う」こと、そして、「配当をもらうこと」を体験してほしいです。

 

 まずは「配当をもらえた」という

 「成功体験」こそ、重要だと考えます。

 

 「配当をもらう」という、金額に差はあれど「財閥オーナーや大富豪と同じ権利を得た」状態をまずは体験してみてほしいのです。

 

 それで何を思うかは自由です。

 

 「もっともらってみたい」でも、「なんだ、配当って少ないな、売買のほうが向いてるな」・・・どっちでも構いません。

 

 ただ、大損して投資自体をやめてしまう前に、やってみてほしいのです。

 

 一度でいいから。

 

■売らない限りは、損は確定しません

 先ほど挙げた銘柄は、どれも巨大企業であり、よほどのことがない限りはつぶれることも、減配することもありません。長期間、保有するに値する優良企業たちです。

 

 仮に買ってから損失が出たとしても、「あなたが株を持っている」という事実は一切変わりません。あくまでも「その日の価格がそれなだけ」です。

 

 株を持ち続けてさえいれば、配当が受け取れます。また、株価が下がり続けるということはなく、いつかは上がる日が来ます。たとえ「含み損」があったとしても、「株券」(今は電子化されていますが)は残ります。

 

 売らない限り、損失は「ただの数値」であり、損した気分になるのは「自分の気分の問題」です。

 

 株価が下がって、コカ・コーラがまずくなりますか?

 

 株価が下がって、ファイザーのワクチンが、効かなくなりますか?

 

 そんなことないですよね。

 

 会社・製品自体は、何も変わっていないはずです。

 

 冷静に、その銘柄を見てあげてください。

 

■100万円までは大変だからこそ

 100万円を貯めるのは大変な苦労があります。株を100万円分買うのも同様に大変なことだと思います。私自身、まだ株は50万円くらいしか買えていません。

 

 あえて言いたいです。

 「最初の100万円までは、儲ける以前の問題」だと。

 「最初の100万円までは、投資家として基盤を作る段階」だと。

  年間利回り3%で100万円分の米国株があれば、年間3万円が受け取れます。税引き後でも2万ちょいは残る計算です。NISA口座で買えば、5年間は非課税となり、もう少し残るでしょう。

 

 月5万円を捻出したとして、100万円分の株を買うには2年近くかかるでしょう。

 

 そのころには、自分なりの投資哲学と、節約技術がある程度確立されてくると思います。私はむしろ、このことのほうが「大きな財産」だと思います。

 

 また、配当金についてですが・・・。

 

 「たった3万円」・・・とんでもない。3日分の日給が労せずに手に入るのですよ。

 

 この凄さ、理解してもらえるでしょうか。

 

 規模が小さいとはいえ、「お金がお金を生んでいる」のです。

 

 これは、財閥や年金機構、投資ファンド、そして大富豪と同じ仕組みです。

 

 集中投資や短期売買は、この段階を整えてから始めても遅くありません。

 

 私は「短期投資」や「投機」自体は否定しません。

 

 ただ、「何も知らない初心者に、最初に危険な方法を勧める」のが嫌なだけです。

 

 長くなりました。読んでくださり、ありがとうございました。